あたしは約束は絶対まもるよ!!!

「皆ごめんね?プレシアの手伝いが終わったらまたゆっくり王都を回ろうね」


慰安旅行に来たはずが厄介事に自ら首を突っ込んだ為、子供達に迷惑をかけてしまう為謝った後子供達の頭を撫でながら【バイダスターナ】が終わった後の事を約束しておく。


あたしは約束は絶対まもるよ!!!


「レンお姉ちゃんお仕事頑張ってね!」


「皆いい子で待ってるからね!」


「僕達は頑張ってるお姉ちゃんがだいすきだよ!」


うちの子達はやっぱり天使だよ・・・・さっさと【バイダスターナ】を終わらせて子供達と遊ばねば!!


「プレシア?ギルドに行くよ!それで手続をして、稽古だ!!」


あたし達を生暖かい目で見ていたプレシアの手を引っ張って宿を出た。





「プレシァーナ様!やはりここに来ましたか!!」


あたし達がギルドに入った途端、昨日殴り飛ばした女がプレシアに詰め寄って来た。


「勝手に外泊などしないでください、どれだけ心配したと思ってるのですか!」


あれ?プレシアってこいつの主だよね?いいの?こんな言葉使いで?まあ部外者が見れば心配しているとも見えなくもないけど。


「それと・・・・貴様!昨日は卑怯な手で私を倒したみたいだが調子に乗るなよ?」


・・・・・は?何言ってんのコイツ?あれだけ見事に叩きのめされて、あれが『卑怯な手』?頭の中お花畑かコイツ?


「サマリお黙りなさい!レンは私の護衛として少しの間そばに居てもらう事にしました、もうレンに対する暴言は許しません、わかりましたね?」


「納得できません!護衛なら私がいるではないですか!こんな薄汚い討伐者をお傍に置くなんて危険です!!」


おいお花畑!ギルドの中で『薄汚い討伐者』なんて言うなんていい度胸じゃないか、ほらロビーに居る討伐者達がこっちを睨んできているぞ?


「サマリ・・・・・私は暴言は許さないと言いましたよ?」


プレシアがお花畑を睨みながら言うと歯を食いしばって一度下を見、あたしを睨んだ後にいやそうに一言。


「申し訳ございません」


と言って一歩下がった・・・でも顔で『納得してない』を表現しているのが丸判りだ。


「此処に居る皆さま、私の連れが不愉快な言動をした事、すみませんでした」


皆に聞こえるように言いながら頭を下げるプレシア。


「プレシァーナ様!王族が頭を下げてはなりません!!」


それを見てお花畑が止めに入るがプレシアはやめなかった。


「アンタが悪いんだろうが、プレシアに頭を下げさせたのはお花畑・・・アンタだよ」


少しは理解しろ今ここがどこなのかを、ギルドで討伐者を蔑ろにしたら、その人はもうギルドでを利用できなくなるも同じだ。


誰が自分達を見下してる者の依頼を受けたがるだろうか?護衛依頼や討伐なんかは完全にギルドの領域だぞ、それをコイツは理解して・・・・・ないんだろうなぁ・・・・・王族だって討伐者に依頼もするだろうに・・・・・近くに居るのにそれが判んないとか普通はあり得ないだろう?


「貴様!私に向かってその言葉使いは何だ!私は貴族だぞ!」


「んなの関係ないべ?今のはあんたが悪い、それだけだ」


なんでも『貴族』で済ませようとするなよ?いい大人が。


「やはり納得がいかん!プレシァーナ様この薄汚い無礼者と共にいるのは貴女様にとって良くないと思います!ですのでお考え直し下さい!」


再度プレシアに詰め寄るお花畑。


「はぁぁぁぁ・・・・もういいです、サマリ貴女は私の護衛を外れてもらいます、一度実家にお帰りなさい、貴女の家にはあとで私が言っておきます」


「え?」


「私は再三暴言は許さぬと言いました、なのに貴女は聞いてくれない・・・ならばそうするしかないでしょう?」


プレシアの言葉に固まっていたお花畑があたしを睨んだ後プレシアに頭を下げてギルドを出ていった。


あたしお花畑に後ろから刺されんじゃないのかな?お花畑の目を見てふとそう思った。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る