ならばその思いに答えよう!!

「貴女にメリットはないでしょ?それなのに何で?」


あたしの提案が予想外だったのか疑うような顔で聞いて来たので素直に答える。


「せっかく助けたのに死なれちゃ気分が悪い」


「は?」


あたしの言葉に口を開けたまま固まるプレシア、だってねえ?せっかく助けたのに死んだなんて聞かされたら飯がまずくなる、その未来図が頭の中に浮かんで首を振る。


「つまりはあたしの我儘でアンタにつくって事だよ、だからアンタもあたし達の力を最大限に利用しな」


「貴女って変わってるわね」


クスクス笑いながらプレシアが言った言葉に何故かこの部屋に居る皆(子供達も含める)がうんうんと頷いている。


・・・・・・・何で皆して頷くのさ!!あたし別に変じゃないよ?ねえ聞いてる皆?


「お願いするわ、今は少しでも信頼できる仲間が欲しいもの!」


・・・・・・なんかその言葉が出て来るまでのやり取りが納得出来ないからか、少し複雑な気分なんだけど・・・・・この心の葛藤はどうしたらいいんだろうね?


「じゃあギルドに行って【輝夜】に指名依頼をして【護衛依頼】で」


「・・・・・なるほど、その方が動きやすそうね」


あたしの言葉に含まれた意味をしっかりと理解して頷くプレシア。


「お姉さま!私も加えてください!」


気合十分とばかりにフィーナが立ち上がりあたしに真顔で言ってくる。


「え?危ないかもしれないよ?いいの?」


「もちろんです!ネタの為・・・・違ったお姉さまと仕事がしたくてAランカーになりました!!」


「え?そうなの?初めて聞いたよ?」


「驚かせようと思い秘密にしてました!!」


嬉しそうに報告するフィーナを見つめて、あたしは本当に感心した。


あたしと初めて会った時はCランカーだったのに、本当に頑張ったんだね、ならばその思いに答えよう!!


「じゃあ今回は共に受けようね」


「はい!!」


思わず頭を撫でながらいうととても嬉しそうに頷くフィーナ。


フィーナの頭を撫でながらプレシアの方を見て一つ提案をする。


「うーん今日はこのままここに泊まりなよプレシア」


「いいの?」


「もちろん」


取りあえずクライアントである彼女と仲良くならないとね!!まずは温泉!裸の付き合いをするよ!!


・・・・・あたしが入りたいからじゃないよ?共に入る事で・・・・・・ねえフィーナ?何でもう鼻を押さえてるの?温泉入らない方が・・・え?根性で入ります?温泉は根性入れてはいるものじゃないよ?




あたし達は皆で温泉に浸かりながらプレシアに【バイダスターナ】について詳しく聞く。


「【バイダスターナ】は女王となるべく王位継承権を得るためのの三つの試練、知、武、軍の三つ、まずは【知】・・・・・バウダック王国の財政、国政、歴史、様々な事をその場で質問され答える、己が知識を示す試練、【武】・・三王家の試練を受ける者の武力を示す試練、三人で総当たり戦をやります、そして一番厄介なのが【軍】・・・・部下が最大100人まで参加する事が出来き、草原で三つ巴のフラッグ戦をしてその者の状況判断力、指揮能力を示す試練・・・この三つが【バイダスターナ】の内容よ」


確かに一番【軍】が厄介だね・・・・100人かぁ・・・


「で?プレシアは仲間何人集めたの?」


「・・・・・10人・・・」


・・・・・あれ?気のせいかな10人て聞こえたよ?のぼせたかな?


「後手になったのよ、他の二家に先を越されて・・騎士団と衛兵関係に手が出せなくなったの」


「は?現役騎士とかを【軍】で使うの?」


「二家はね・・・・うちの一族が声を掛ける前に抑えられたわ」


「これって出来レースっぽくない?もしかしたら城の中で、もう派閥争いで負けてんじゃないのプレシアの家って?」


「ギリギリ持ちこたえてるって所ね」


ふぅん・・・・正規軍相手か・・・・・でもまあ大丈夫でしょう!!うちのパーティーは規格外の集まりだから!!


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