そうだったこの国って脳筋が多いんだったね!!

「「ただいま帰りました」」


子供達と温泉に入り部屋に戻ったらテレスとポーラが帰って来ていた。


「あれ?二人とも早くない?」


まだ外が暗くなってもうすぐ夕食の時間、てっきり昔馴染みに会うんだから呑んでくると思ってたから朝帰りかとともっていた。


「ドミナとは会ってきましたよ、その時に気になる事を聞いたので色々情報を仕入れてきましたよ」


テレスがニコリとして紅茶を飲みあたしに座るように言ったので椅子に座る。


「で?その情報って?」


「レン様明日にでもアズエルに帰りましょう」


ん?いきなり何を言ってんのテレス?


「今バウダック王国の王族が【バイダスターナ】をやっています、レン様は巻き込まれそうなのでアズエルに戻るべきです」


「は?バイヤリース?ジュースか何か?」


こっちにもバイヤリースあんの?ジュース?美味しいのかな?


「違いますよ【バイダスターナ】・・・・次の女王を決める試練のことをそういいます」


なんであたしがそれに関係してんの?巻き込まれる?何でさ?


「プレシァーナ様を助けたでしょう?その後に接触もした、ですから外に監視者が居ました」


え?それで?それだけで巻き込まれたのあたし?勘弁してほしいべよ!!


「え?その試練てどんな内容なのさ?暗殺もありなの?」


あたしがプレシアを助けたのは殺されかけてたからだ、試練とはいえ王族に刺客を送るっておかしくない?


「この国の王族は3家あるのです、その3家の代表者が試練を受け誰かが女王となり負けた2家はその女王を支えるのです・・・・暗殺は褒められたことではありませんが黙認されているそうです『弱いから死ぬ』という理由で、『強者』こそ女王となると」


頭痛くなってきた・・・・・ついでに眩暈もね・・・・何その脳筋思想・・・・そうだったこの国って脳筋が多いんだったね!!


「これでも少しまともになったのですよ、今代の女王様が他国からの技術を取り入れる事で町や村の平民たちは選民意識はほとんどなくなりました、それに王族に他国を見せる事で意識改革をしようとしていたみたいですし、まあ殆どの貴族はアレですがね・・・・今代の女王は今病状の床に就いているそうなので【バイダスターナ】を行う事となったそうです」


「それでかぁ・・・でもあたしが何で巻き込まれるのさ?」


「試練の内容が『知・武・軍』を競う為です、知と武はお判りでしょう、軍は自分で仲間を集め三組で集団戦をして、指揮能力や状況判断力を競うそうなのです、なので貴方様が選ばれるかどうかを監視者が見て報告、又は邪魔するのですわ」


・・・・・・勘弁してほしいべさ・・・・あたし達はただ温泉に入りに来ただけなのに何でそうなすんだろうね?


「はぁぁぁぁ・・・・・」


思わず深いため息が出ちまったべさ。


「これ以上此処に居ると刺客が来る可能性もありますから」


それに関しては心配していないんだよねぇ・・・・・うちの子達皆優秀だから、返り討ちにするだろうしね、あたしが心配してるのはこの国に居るポーラやテレスの家族の事、もうテレスやポーラが居るのはわかっているはずだから調べて3家が手を回した場合あたし達は逆らえなくなる、刺客を使うような連中だからそんな手も使う気がするんだよね。


・・・・・・・何で慰安旅行に来たのにこんな事になってるんだろう?


あたし日頃の行いは悪くないはずなんだけどなぁ・・・・・・答えて神様!!


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