今晩の為にもね!!
翌日あたし達は先行隊として先に出発し、本日最初の魔物と遭遇した。
「ギンガ、シリウス、蒼天、任せるよ」
相手はゴブリン20匹とオーガ2匹なのであたしやシンたちがでなくても大丈夫だと思う。
それにしても帰りの旅路で初めての団体さんだ、これは【置き土産】があるかもしれない。
そんな事を考えながら周囲を警戒していたら、10分もかからずに終わったのでギンガ達に【置き土産】を探してもらう。
「ギンガ、シリウス【置き土産】を探してみて、蒼天はちょっと先まで飛んで偵察してきてくれるかな?」
「「ガウ!」」
「クワッ!」
それぞれが行動を開始し、シンに焼却を頼んで結果を待つ間にミズキが【アイテムボックス】からテーブルと椅子を取り出す。
「レン様お座りください、今紅茶を入れますから」
「皆が仕事してんのに、それは悪いよ」
「いいえギンガさんとシリウスさんも休んで欲しいと思いますわ、皆レン様が大好きですから」
「分かったよ、皆が帰ってきたら、そのままお昼ご飯にしちゃおう」
「畏まりました」
それから10分もしないで、まずギンガ達が落ち込んで戻ってきた。
「無かったんだね?落ち込まないでギンガ達のせいじゃないんだから」
ギンガ達を思いっきり撫でまわしながら慰めていると蒼天も帰ってきたので、腕を横に伸ばしてそこにとまってもらう。
「ご苦労様、魔物いた?」
二回つつかれたので『いいえ』って事は安全っぽいね、じゃあお昼ご飯にしよう。
「皆ご苦労様、お昼ご飯にしよう」
「「ガウ!」」 「クワッ」 「「畏まりました」」
のんびりお昼ご飯を食べてまた出発して何事もなくモアの町に到着した。
「さてと・・・・後は皆が来るまでのんびりとしよう」
「畏まりました、今から紅茶を入れますね」
「お願い」
ミズキに紅茶を入れてもらいギンガ達と戯れながら本隊の到着を待つ。
それから二時間くらいして本隊が到着し、共にモアの町に入る。
「今回も前と同じ宿となります、巫女様の両隣の部屋に【スカーレット】【ムーンライト】が入ってください、騎士が二人扉の前で警備に付きます、レン殿、食事の時に【鑑定】をお忘れなきよう、我々はテントをはるぞ!急げ!」
フオートさんが次々にこれからの事と、騎士たちに指示を出して騎士達もそれに従うべく動き始める。
「じゃあ一時間くらいのんびりとしてから皆で前に行った食堂に行こう、それでいい?」
「いいぜ」
「分かったわ」
皆がそれぞれの部屋に向いあたし達も泊まるべき部屋に入って一息つく。
「皆あと少しでこの護衛も終わりだから頑張ろうね」
「「はい」」 「「ガウ!」」 「クワッ」 「クゥ」
アニマルセラピーで癒されながらのんびりして、一時間くらいたったので部屋を出て宿のロビーに向い先に来ていた【ムーンライト】と合流しアルナーと【スカーレット】を待っていると、フォートさんが宿に入ってきた。
「レン殿、我々のテントは張り終わりました、これより見張りのほかにロビーに二人待機させます」
「あたし達はもうそろそろ、外に夕飯を食べに行くからその後でいいよ?」
「では見張りの者と待機者に先に食事をとるように言っておきます」
「その方がいいかもね」
空き時間は有効に使わないとね、騎士たちよ美味い物をたっぷりと食べておくれ!!今晩の為にもね!!
「ごめん、待たせたかしら?」
最後にアルナーとカナデが降りてきて、そろったので夕飯を食べに行こう!
「コハクちゃん一緒に行こう!」
アルナーがコハクを抱きかかえ歩き出す。
「あげないからね?」
「それはもう諦めたわ、だから今のうちにコハクちゃん成分をたっぷり取っておくことにしたのよ!」
何なのさその『コハクちゃん成分』って!!
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