さて盗賊退治と行こうか!!

イセスを出て3時間くらい移動した所でギンガが立ち止まった。


「どうしたのギンガ?」


あたしの問いに反応せず耳をぴくぴくさせて動かない。


「ブロード止まって、ギンガの様子がおかしい」


あたしはギンガから降りてブロードに止まるように言う。


「何かありそうなのか?」


「たぶん」


しばらく見ていたらギンガがあたしを見つめて何か言いたそうにしている。


「ブロード、ここでアストレイたちを護衛しておいて、あたしはギンガと様子を見てくる」


「わかった」


「ギンガ、案内して」


「ガウ」


離れる前に【ホーリーフィールド】をかけギンガに乗り案内してもらう。

ギンガの足で15分ぐらい走ったところで4台馬車が止まっているのが見えた。

それとその馬車の周りに倒れている人の姿も。

木刀を取り出し警戒しながら馬車を調べていく。

生存者はなく荷物があさられている。

これは魔物じゃなくて盗賊の仕業だ。

全ての馬車を調べ終わったところでギンガが何か咥えてこっちに歩いてくるのが見えた。


「ギンガ、なに咥えてるの?」



咥えているものを見て固まった。

子供の服だ。

この場所には子供の遺体はなかった・・・・ということは連れていかれた?


「ギンガ!悪いけどブロードをここに連れてきて」


「ガウ」


走り去るギンガを見送った後この場に残された遺体を魔法で清めていく。

しばらくしたらブロードたちが到着した。


「これは・・・ひどいな」


「最低よね」


「・・・・・無念だったろうな」


「盗賊か・・・・・・・許せぬ」


「・・・・・・・っぷ」


馬車から降りたマリーナはこの現場を見て気分が悪くなったのかまた馬車に戻った。

子供には刺激が強いよね。


「アストレイ、ここを任せたいのよ」


「どういうことだ?」


「多分盗賊が子供を連れ去ってる」


アストレイの顔が怒りに歪む。

自分にも娘がいるからわかるのだろう。


「わかった・・ギンガと2人で行くのか?」


「出来ればカレンも来てほしい」


「え?私?」


「うん・・・戦力にもなるし・・戦いの後・・・子供たちのケアもしなくちゃ・・・・・」


「そうね・・・そのほうがいいわね」


ここに残るはアストレイ親子・ブロード・セイン。

子供の救出はあたし・ギンガ・カレン。

離れるまえに【ホーリーフィールド】と【ゴーレムクリエイト】を使いゴーレムを8体作ってこの場を離れる。


「本当にギンガは賢いわね、よく子供が攫われたこと知らせてくれたわね」


「ギンガはアズエルでよく子供と遊んでるからね、もうこの子の中では子供は守るものだと思っているんじゃないのかな?」


「ギンガって本当に優しいんだねえ」


「でしょ、自慢の相棒ですから!!」


さて盗賊退治と行こうか!!






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