第6話 3回鳴く山鳩

暫らく歩く・・・。

山鳩がクヌギの枝に留まった。

 ホウッホーホウッホーホウッホーと、3回鳴いて飛び去った。

 ハンミョウが甲の前方に立ちはだかりクルッと反転し、約3メートルを飛びクウルッと甲の方を向き、暫らく対峙してクルッとはんてんして3メートル飛ぶ。

 その動作を4回繰り返した後で居なくなった。


ここまで大人に出会っていないので甲達

はご機嫌だった。ここいらの大人達は山道ですれ違うと「子供がこんな山に来たらイカンよ?早くお家に帰りなさい。」と、追い返される始末。

 そうこうしているうちに山頂から赤い着物を来たおばさんというよりはお姉さんと言った方がしっくりくる。

 そのお姉さんが世間の大人たちと同じ様に追い返すような事はしないだろうと、思っていた。と、突然「甲くん・・・。あの人、怖い。」とヨシくんが言い出したので甲もそのお姉さんを観た。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る