姉妹の奴隷になりました

烏目 ヒツキ

姉妹の奴隷

拉致されました

 拝啓、お母さま。お父様。

 ボクは学校の帰り道の途中で、いきなり後ろから口を塞がれ、路地裏に連れ込まれました。


「転送ゲートを」

「わかってる」


 リング状の何かを投げた女の人たち。

 すると、路地裏の何もない場所には、円形の何かが現れた。

 それの奥には、さっきまで見えていた、向こうの通りの光景はなく、別の空間が広がっている。


「む、ぐううう!」

「暴れるな!」


 今の時代、こんなことを言ったら、きっと怒られるけど。

 非常時くらいは、多めに見てほしい。


 ――女のくせに、力強……ッ!


 一見すれば細身の体をしていた女たち。

 サングラスをして、ラフな格好をしているのだが、普段から鍛えぬいているらしく、筋肉のラインが腕に浮き上がっていた。


 力負けしたボクは、ズルズルと体を引きずられ、穴の中に連れていかれる。


「んんんんんっ!」


 そして、ボクは別の場所に飛ばされたのだった。

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