第4話 狂剣
タロー「ふえぇ...ここどこ?」
僕は街に足を踏み入れ、ガヤガヤとした商店街を歩いていた
耳が尖ってる
道行く全ての人の耳が尖っていたのだ
僕はその光景に驚いた
そして耳の尖った人たちは僕を見て「人間だ...」「何で人間が?」と口々にそう言っていた
きょろきょろと首を振る僕の目の前に、一人のコックが立っていた
コックはにっこりして「だめじゃないか、食材が逃げ出しちゃ!」と言い放ち
ドゴ!と僕の顔を殴り、衝撃で意識を失った
タロー「ううん...」
僕は目をこすり、馬車の荷台で目を覚ました
両手を縛られ、耳の尖った人達に連れてかれる
タロー「どうなってるの...?怖いよぉ...」
僕は決死の思いで馬車の荷台から飛び降りた
タロー「いた...い...」
僕は体を地面に打ちつけられ、苦しみ悶える
タロー「ここ、どこ?」
僕は再びよろよろと歩き始めた
タロー「おねーちゃーん!」
泣きじゃくりながらお姉ちゃんと叫んだ
ボルケーノ王国 王都 商店街路地裏
クライス「暴れんなよおらぁ!動くなぁ!」
クライスは剣を振り回し、魔王教徒に切りかかる
魔王教徒「何だ貴様はァ!」
魔王教徒「ぐわあ!」
ザクッとクライスの剣が教徒の腹に刺さり、苦しむ教徒
魔王教徒「呪法!ツンドラ!」
教徒の両手からツララのような物体がクライスに飛んでいく
ひょいっと避けるクライスは教徒に殴り掛かり
クライス「何すんだおめぇはぁ!ゴミクズがぁ!ゴミクズがぁ!」
と、教徒の顔を数発殴った
全員をノックアウトしたクライスは異教徒の胸倉を掴み尋問を始める
クライス「おい、今儀式つったよな?なんの儀式だよ?」
魔王教徒「ふはは...もう遅いさ、既に魔王様招集の儀式は完了した...!」
教徒はふらふらと後方に指を指した
クライス「あぁ?」
クライスは振り返るとそこには、巨大な蜘蛛の化け物が四つ足で立っていた
クライス「まじか...!?」
魔王と思われる化け物は六本の内の1本の右腕を振りかざし、バコーン!とクライスの顔面を殴った
メキメキ!とクライスの顔面を拳でえぐる魔王
そしてドゴォン!と路地裏のゴミ捨て場にぶっ飛ばされたクライス
魔王「がるるる...」
魔王はクライスに近づき、がぶっとクライスを咥えて商店街に向けて走り始めた
民間人「きゃああああああ!!!」
ドシドシと魔王は賑わう商店街を駆け抜けた
コロウ「なんだあれは...!?」
コロウは咄嗟に猟銃を構えた
ロイス「ねぇ!あれ見て!」
ロイスは魔王の口元を指さした
ルーシェ「クライス!?」
クライスを咥えた魔王は海へと駆け抜け海面を凄い速度で走り込んだ
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます