記憶喪失の少年は世界を廻る
ただの素人作者
プロローグ
「う.........うーん」
少年は目が覚めた。
そして、少年はあたりを見渡す。
少年のいる場所は森だった。
「ここは.........」
少年はここがどこか思い出そうとする。
「うっ.........」
しかし、何も思い出せない。
ここがどこなのか、何故ここにいるのか、そして.........
「俺は誰だっけ?」
自分の名前さえも思い出せなかった。
〈おや、やっと起きたみたいだね〉
どこからか、声が聞こえた。
「誰?」
少年は見渡す。
〈ここだよ、ここ〉
下から声が聞こえ、下を向くと...本があった。
「えっ.........」
〈やっと気がついたみたいだね〉
声の主はこの本らしい。
「君は?」
〈僕の名前はミラビス・インデックスって言うんだ、ミラビって呼んでよ〉
「ミラビは俺のこと知ってるの?」
〈正確には君の名前しか知らないけどね、僕も目覚めた時には君がいて、なぜか君の名前が頭に浮かんだからね〉
「へぇ、じゃあ俺の名前は?」
〈君の名前はリアラだよ〉
リアラはその名前を聞き、頭がなぜかこの名前だと判断した。
「ミラビはこの森のことを知ってるの?」
〈知ってるよ、この森はねちょっと怖いんだよ〉
「へぇー、じゃあ、ミラビはなぜ喋れるの?」
〈それは僕が神によって作られた本だからだよ!〉
「神?」
リアラは首を傾げる。
〈まぁそれはおいおい話すとして、実はもうひとつ特殊な能力があるんだよ!〉
「特殊な能力?」
〈そう!その能力は未来が分かる能力なんだ!〉
「未来が?」
〈そうなんだよ、早く本を開いて〉
リアラは、ミラビに言われた通り本を開いた。
そこには.........
『30秒後、リアラの頭にリンゴが落ちてくる』
と、書かれてあった。
「リンゴ?」
〈へぇ……リンゴか〉
「あれ?分からないの?」
〈うん、僕に書かれるけど僕にはその内容が分からないんだ〉
「うーん、君に書かれた内容が分からないとは、ちょっと不便だな」
〈うるさい…君が内容を言えばいいじゃないか〉
「はいはい、りょうか―――痛っ」
リアラは自分の頭に落ちてきたものを確認した。
それは赤い果実だった。
これを食べると、味と食感からこれはリンゴだと判断した。
「これリンゴだ」
〈ね、当たったでしょ〉
「嘘…」
〈これで僕は未来を見る力があると証明できたね♪〉
「うーん、まぁ偶然の可能性もあるけどね」
〈酷い!せっかく証明したのに...あっ....新しいのが書かれたよ〉
リアラは本を見る。
そこには、
『旅をすれば全てを思い出す』
「『旅をすれば全てを思い出す』?」
〈ふーん、そう書かれてたんだ....だったら旅をしないとね♪〉
「とりあえず、君がなんなのかわからないけどこれからずっと一緒になりそうだからよろしくねミラビ」
リアラは笑いながら言った。
〈うん、よろしく♪〉
ミラビも嬉しそうに言った。
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4年後…
リアラは燃えている城を見ていた。
そして....少年は
「決めたよ、ミラビ」
〈何が?〉
「俺が全ての世界を真の平和へと導くよ....」
少年の目に光はなかった。
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