セブンタレンティズ
ゆあ
一章 戦争の火蓋
1
ウィンドリン国リーシルド市内にある繁華街の路地裏には息を切らしながら風のような速さで大荷物を持ちながら走る青年二人がいた。
「おい、少し休息しよう。もうここまで来たら少しぐらい大丈夫だろ」
「確かにそうだな。はあ、ちくしょう人間如きがしつこく追ってきやがって」
ゴミが散乱しているじめじめとした路地に直接座り込みながら青年二人は抱えていた荷物を開く。そこには札束が大量に押し込まれていた。
「やったぜ、これで当分遊んで暮らせるな。ありがとよ、兄弟」
「まあ、俺ら二人の能力を使えばこんなもんよ。さあ、あとひと踏ん張りだ。アサランド国まで急ごうぜ」
そう言って陽気に笑いながら青年二人は荷物をまとめていたため、周りに気を付ける余裕など一欠片も残っていなかった。彼ら二人は下品な笑い声を出しながら荷物を担いだその時、ゆっくりと二人に向かって歩いてくる少女にやっと気がついた。
「お兄さん、すごく大きな荷物持ってるね。どこに行くの? お手伝いでもしましょうか?」
華奢な体にまだあどけない顔をした少女が首を傾げながらこちらに話しかけてきた。見た目は十四歳から十五歳程度だろうか。その幼い顔に似つかわないほどの豊満な乳房を揺らしながらこちらに小走りで駆けてきた。
「はあ? ガキのてめえにこんな大きな荷物持てるわけないですよーっだ。失せろガキ。大人は忙しいんだよ」
「ひどいなあ。親切で言っただけなのに」
人間の子供の前で能力を使って走ることはできない。そう考えた青年は少女をこの場から消えるよう伝えたが、少女はその場から離れず、二人の意思に反してどんどんと近付いてきた。
「ねえ、それなにが入ってるの?」
「近づくな。これ以上こっちに来たら打つぞ」
それでも近づいて来る少女に違和感を持った青年の一人は羽織っていたジャケットの内ポケットに隠していた銃を取り出した。銃を使えば証拠が残るかもしれないため使いたくなかったが、やも得ないと判断したのだ。
もしかしたら、このガキ……。
青年は頭の中である考えに辿り着いた。
「てめえ、タレンティポリスか。ガキまで使ってるなんて噂本当だったのかよ」
「なんでだ! 俺らあんなにマッハで走ってきたんだぞ。どうやって追いついてきたんだ」
タレンティポリス。それは警察組織内にある一般人には知られていない秘密の組織であり、特殊な能力を使える集団のことを指していた。
「あーあ、バレちゃった」
そう言って肩をすくめて溜め息を吐く少女に青年二人は焦った。
完璧な犯行だった筈だ。なぜバレたのか、いやそんなことは今はどうでもいい。
「バレたなら仕方ない。てめえの能力がなにか分からないが今すぐ死んでもらう」
見た限り身体能力を倍増させる能力ではないと勝手に踏んだ青年は銃の引き金を引く。豊満な乳房は良い標的の的だ。外れはしないだろう。
バーンと炸裂音が路地裏に響く。しかし同時にキュウウウインと高い音が耳に刺さるように響いた。
「残念でした。次はこっちの番だからね、おにーさん達」
少女が白く塗装してあるアンティーク調の銃をこちらに向けていたのを気付いたその瞬間、フワッと風が舞って体が高く飛んでいた。路地裏では見えなかった広い空が二人の目の前に広がる。
ああ、今日は雲ひとつねえな。今からこの高さから落ちれば俺たち死ぬな。
そう思って二人が見合ったその瞬間、何かに体が包まれる感覚がした。
「な、なんだ!?」
下には大きな網が張っており、青年二人は網の中に吊るされるようにして捕獲されていたのだ。
「しゅんり、ナイスー。これで任務終了よ」
「タカラリーダーのご協力あってこそです。おつかれさまでした」
豊満な乳房の少女、しゅんりはタカラ・バーリンに敬礼をし、無事に任務を終えるのだった。
「いやあ、にしてもあの犯人の驚いた顔、超絶面白かったわねー」
ケラケラと笑いながらタカラは自身の長く伸ばした茶色の髪を揺らし、その際ズレた眼鏡に手にかけて元の位置に戻した。
「やはり、子供の私がああやって大人を相手するのは少しずるいかもしれませんね」
タカラの運転する車の助手席に座るしゅんりは顔を伏せながら悲しそうな顔をした。
「なーに、言ってんの。それも作戦のうちよ。それにずるいっていうか、悪いのはあいつらなんだからいいのよ。ていうか、あれはなに? キュウウインって超響いてたやつ」
タカラの質問にしゅんりは愛おしそうに自身の銃を撫でながら答えた。
「ああ、あれですか。犯人の撃ってきた銃弾に私の銃弾をぶつけて相殺させてたんです」
「まあ、すごい命中力だこと。最後はなに、風を出したってわけ?」
「まあ、そんなとこです。私、この子からは風力か銃弾くらいしか出せないですから」
武器を主に扱う
西暦三千二百四年。約千年前まではさまざまな島や国で別れていたが全国的に大きな地震が起こり半数の島々は海の中へと沈み、人口は半分の四十億人程まで減っていった。
地盤が歪み、地上に残っていた島は身を寄せるように集まり、一つの大きな陸となった。今まであった国境は消え去り、新たな国の形成、違った人種が混ざり合っていった。環境が大きく変わると進化するのは動物のみならず、人間も例外ではなかった。
一部の人間は進化していき、能力のある者が産まれていった。全人口の約0.0002%、約五千人に一人の割合で産まれ、現在全世界で八十万万人程だと言われている。その能力者のことを人々は異能者と呼んだ。そしてほとんどの人間は能力なく生まれて来る。また歴史上そのような人間もいなかったのだ、人々は異能者に対し、過半数は恐れ、軽蔑し、距離を置いた。人々は彼ら異能者に対して裏ではこう蔑んでいた、"異常者"だと。
そのため、全人口の0.0002%の割合でいると言われている異能者もいささか本当なのか審議が必要な状態であった。自身が能力があれば差別の対象になることを分かっているため、その能力を隠す者も多い。異能者は常に人間と対等では無い。蔑まされる下等な者として扱われていた。
今回、しゅんりとタカラが捕まえた犯人もそうだ。異能者だと国に申請はせず、通常の人間として生活を送っていたらしい。しかし、職場で異能者がだとバレてしまった。自暴自棄になった青年は異能者の後輩を連れて他国に逃げ、また人間として生活する予定だったらしい。しかし、金もないため銀行に押し入り、犯行に及んだと供述している。
よくある話だなと、悲しくなったしゅんりは顔を暗くした。そんな顔を見てタカラはしゅんりの桃色の美しく長い髪に手を伸ばし、解くように優しく撫でた。タカラは何事にも一生懸命で真っ直ぐなしゅんりを信頼し、可愛いがっていた。
青年二人の供述を聞いた後、二人は本部へ向かった。
異能者にはグレードがある。
まず自身に能力がある、それを活かしたい、コントロールしたいと思った異能者、もしくは人間から差別されたり捨てられた異能者等を保護し育てる学校がある。そこで教育を終えた後、自身のグレードと能力を決める試験を行い、ライセンスが発行され、グレードによって異能者の配属先が決まる。
グレード1は人間に比べて少し能力があり、さほど変わらないものはその能力にあった配属先に勤めることとなる。例えば、人間より体力のある
グレード2は戦闘に向いており、人三人分程以上の能力はあると判断されたものは警察組織にて働くこととなる。主に小さな犯罪や警備などにあたる。しかし人間の上司の命令がある時のみ能力の使用を認められるというルールがある。
グレード3はしゅんりやタカラのよう警察組織に所属するが、己の意思で能力を使って任務遂行ができる異能者のスペシャリストが集まる組織に配属される。その名はタレンティポリス。持つ能力の数、もしくは自身の持つ能力一つでも飛び抜けたものはタレンティポリスに配属される。
タレンティポリスは人間が解決できないような異能者相手の事件や、難航事件、戦争や内乱を治める役割を主としていた。そして、
そんな異能者であるしゅんりとタカラはタレンティポリスの総括する人間、警視総監のドレン・ホーブル総監に任務の報告しに総監の部屋へと向かっていた。
タカラはホーブル総監の部屋のドアをノックせずに入室した。ホーブル総監は異能者のことを良く思っていない。ホーブル総監の機嫌を出来るだけ損ねずにどう任務の報告をしようと考えていたしゅんりの考えを無駄にするように不躾な対応をするタカラにしゅんりは頭を抱えたくなった。
ああ、もう嫌になるなと思いながらしゅんりはタカラに続いて恐る恐る部屋へと入った。
しかし、入室するとホーブル総監はおらず、大人数の他の異能者達が集まっていた。
「おーおー、皆さんお揃いで」
タカラは部屋の中を見渡しながらそこにいる者全員に話しかけた。
「おい、タカラ。今のはまずいんじゃねえの? ホーブル総監がいたら銃弾がすぐさま飛んでくるぜ」
部屋にあるソファに座り、行儀悪くテーブルに足を乗せながら青い短髪の右耳にピアスの開いた青年は自身の大剣を軽々しく持ち上げてその先をタカラに向けて指した。
「その言葉そのままお返しするわ、ブリッド。こんなお下劣な男と同じ部署だなんて信じらんない。で、何事?」
タカラは自身のかけてる眼鏡を人差し指で上げ、青髪のブリッド・オーリンを見てから再度部屋を見渡した。
タカラやしゅんりが所属するタレンティポリスは能力別に優秀な者が率いる部署が四大国それぞれに各7つあり、その長は総括と呼ばれている。そこからいくつかのチームに分散し、各々のチームで任務へと向かう体制である。しゅんりとタカラは己の身体能力を倍増させ、至近距離による戦闘を有利とし、異能者の中で四割以上の者が所有する能力である倍力化の能力をもつナール・ガルシア総括の元に配属されていた。
総括と同じ能力ではないと所属できないという理由などはなく、総括から学んで新たな能力を得たいものや、同じ能力だから高めていきたいなど、理由は様々である。ナール総括は強いのはもちろん、美しく凛とした女性であり、自然と部署にはナール総括を憧れる女性が多く所属した。中にはナール総括に惚れて入る男もいたりするのだが、ナール総括は全く相手にすることはなかった。
「さあ? なんでもホーブル総監がいくつかの部署から何人か収集するよう命令があったそうよ」
壁にもたれかかり、腕を組んでうんざりだわ、と言いたげな顔した紺色の長い髪を伸ばす少女、ルル・ムーアがため息とともにタカラに説明した。
他にも十人ほどの人数が部屋に集まっていた。
「なんなんでしょう。また戦争でも起こるのでしょうか?」
部屋にいるメンバーを見てしゅんりはタカラに話しかけた。ここにいる全員、戦闘に向いている異能者ばかりであったため、しゅんりはそう考えたのだ。最近、内乱や隣国同士の戦争が頻繁に勃発しており、鎮圧するため何度か他のメンバーが借り出されているのをしゅんりは度々聞いていた。
「怖いな……」
しゅんりは十四歳からタレンティポリスに所属し、一年経とうしていた。歳を一つ重ねたがまだ十五歳。異能者同士の戦闘は何度もしてきたが、戦争などに駆り出されたことはまだなかった。そんなしゅんりにタカラはしゅんりの頭をぽんぽんと撫でた。
「そんな顔しなさんな。私達チームにはそんな伝達来てないもの。今回は違うから」
今回は、か……。
そう思い、複雑な気持ちになったしゅんりはタカラにぎこちない笑顔を向けて頷いた。
「ま、任務の報告はまた今度にしましょうかー。私達は退散しますわねー」
タカラはそう言い、部屋を退室しようとした時、ブリッドが二人に声をかけた。
「あ、伝え忘れてたがタカラ、しゅんり。お前らのチームも招集かかってるぜ」
ブリッドは嫌味ったらしい笑顔を二人に見せながら、収集メンバーが記載している紙をヒラヒラとさせて見せてきたのだった。
「今から今回の任務について伝達する。二度は言わぬからな」
あの後すぐにナール総括から地下にある異能者の会議室へ移動するよう指示があった。タカラとブリッドが睨み合いが行われて雰囲気の悪い中、ホーブル総監と共にナール総括から今回の任務について説明が行われた。
アサランド国から逃げてきた難民を保護しているウィンドリン国。その難民地でウィンドリン国の軍隊に対して反乱が起こっており、その反乱を抑え、難民をアサランド国へ戻すのが今回の任務となっている。
アサランド国は貧富の差が大きくスラム街が所々にあり、人間から差別されたり迫害された異能者がよく逃げる国としても有名であった。そこから逃げてきた人間である難民をまたアサランド国へ追い返すなんて、なんて酷い任務だとしゅんりは苦虫を噛み潰したような顔で任務内容を聞いた。しかし、アサランド国に常に悩まされているのはウィンドリン国だけではない。一つの大陸となった地球には五つの国が存在しており、その四大国と隣接するよう中心にある国がアサランド国であり、他国にも多大な影響があった。今回の任務はウィンドリン国の為ではなく、他国にも大きく影響する重大な任務でもあった。
「場合によっては抹殺も可だ。あのような下等な人間、生きていても意味はない」
「なっ! それは総監どういう意味ですか!」
あまりにも酷い言い方に我慢できずにしゅんりは叫んだ。ホーブル総監が他人を貶すことなど日常茶飯事なので慣れてはいたが、今回は人の死に関わる命令となるためしゅんりは反論した。そんなしゅんりをギロリと睨みながらホーブル総監はしゅんりへゆっくりと革靴をコツコツと鳴らしながら歩みだしたその時、それを庇うよう黒髪の短髪の少年がしゅんりの前へと出てきた。
「一条、貴様どういう真似だ。そこをどけ」
「ホーブル総監、どうか今回のしゅんりの発言を許して頂けようお願い申し上げます。しゅんりはまだ内乱や戦争などといった任務についたことはなく、任務内容を理解していないのです。お願いです、その右手にお持ちの物を直して頂けないでしょうか」
しゅんりを庇う少年、一条
異能者の命の扱いは人間よりも軽い。例えば、人間が異能者を殺害した場合、自己防衛のためだったと刑が軽くなる事が多い。しかし、異能者が人間を傷付けたり、殺害するとほとんどの者が即刻死刑になることが多い。ホーブル総監はそのことを利用してか、気に食わない異能者には発砲する事が多かった。
「ほお、この俺に命令するのか。下劣な生物の異常者が」
「命令ではございません。このような下劣な生物の願いを聞いて頂けませんか、ホーブル総監殿」
頭を低く下げてホーブル総監にそう言う翔にしゅんりはいても立っていられず、一歩前に出ようとするがすぐ翔の腕で制された。
「……ふん、興ざめだ。あとは任せる、ガルシア」
「はっ。ホーブル総監のご慈悲に感謝致します」
ホーブル総監は銃から手を離し、会議室から早々と退室した。カツカツと、ホーブル総監の足音が聞こえ無くなった頃、翔はゆっくりと立ち上がりしゅんりに向き合った。
「しゅんり、大丈夫かい? 怖かったね。もう大丈夫だよ」
顔を伏せて上げないしゅんりに翔は優しく声をかけた。ゆっくりと顔を上げたしゅんりは泣かないよう顔を歪め、必死に耐えていた。
「うっ…、翔君ごめん。私、私…」
そう言って再び顔を伏せ、翔から離れるしゅんりに翔は焦った。しゅんりに危害が出ないように、悲しませないようにしたのにしゅんりは泣きそうな顔をしていた。
ああ、どうしよう! 僕、なにかしくじったかな?
「しゅんり、なんか僕したかな、ごめんね、だ、大丈夫……?」
思っていたような反応ではなく焦る翔にブリッドは勢いよく肩に腕を回した。
「おいおい、ヒーロー気取りかよ勇気ある化け物さんよ。"
獣化。己の体の一部、もしくは全身を獣化する能力。身体能力を上げることはもちろん、その生物の能力を使うことができるが、見た目は恐ろしく、能力の取得が難しい。そして抵抗を持つ者が多く、取得者が少ない能力である。
「な、僕はヒーローとかそういうつもりじゃ……」
ブリッドは翔をバカにしたような顔をして、小声で「惚れた女の胸みながらカッコつけてんじゃねえよ、むっつり」と言った。その言葉に翔は顔を赤くした。
しゅんりに僕が惚れてる⁉︎ 胸を見ている⁉︎
何故バレてるんだと驚きを隠せない翔はばっとブリッドを見る。
「なに、お前、バレてないと思ってたの?」
呆れた顔をしながらブリッドは翔から離れる。翔がしゅんりへ好意を持っていることは周りから見ればバレバレだった。気付いてないのはしゅんりぐらいだろう。
翔から離れながらしゅんりは申し訳ない気持ちで胸が押し潰されそうになった。翔君にあんなことをさせてしまい、そして自分の軽はずみな発言で周りの誰かを傷付けてしまうところだった。そんなしゅんりにナール総括は優しくは肩を叩いた。
「しゅんり、おぬしは間違っておらぬ。だが、わらわ達の上司はあのような慈悲の心がない冷たい人間だということをしっかりと覚えておけ。分かったな」
「ナール総括、申し訳ございませんでした……」
ナール総括の言葉に素直に謝ったしゅんりはブリッドと話す翔に歩み寄った。
「翔君、本当にありがとう。ごめんなさい、取り乱してしまって」
「え? ああ、ううん、大丈夫大丈夫。僕はなにも見てない、大丈夫だよ」
手をブンブンと振りながら理解できない話をする翔にしゅんりは首を傾げた。そして横でニヤニヤと笑うブリッドはそんな翔をみて上機嫌だった。
「あーもー! しゅんりったら無茶するんだから!」
「わっ、タカラリーダー!」
しゅんりに勢いよく抱きついたタカラは「よしよーし、怖かったねー。いいこいいこ」と、言いながらしゅんりの頭を撫でた。
「タカラおぬし、"
「ギリギリ使ってませんよ。そこの勇気ある少年のお陰で」
タカラはウィンクしながら翔を見た。武操化は機械全般の操作が遠隔でもできる能力である。先程捕まえた異能者もタカラが遠隔で装置を操作をし、網を貼って犯人を捕まえたのだ。この近距離であればホーブル総監の銃に細工するのはタカラには容易にできる。そのためタカラがホーブル総監に軽卒な態度を容易に取れるのはタカラ自身の楽観的な性格もあるが、大きな要因はその能力があるからだった。
「そうか、それはよかった。おいブリッド」
「はっ。ナール様」
名前を呼ぼれたブリッドは犬のようにナール総括の前に跪いた。その瞬間、大きな音ともにブリッドは壁にめり込んで意識を無くしていた。何が起こったのか一同は理解出来ずにいたが、右足を上げていたナール総括を見て理解する。ナール総括がブリッドを目に留めぬ速さで蹴ったのだ。
「翔、わらわの部下がおぬしに対し不躾な事を言ったことをこれで許して頂けないだろうか。そしてしゅんりを助けてもらったこと感謝する。やはりおぬしは神のような能力を持つ子孫の子だ。わらわも獣化の能力を得たがったが素質がなくて出来なかった。おぬしやおぬしの父や祖父、祖先は尊敬に値する」
頭を下げてそう言ったナール総括に対して翔は謙遜した。
「そんな、僕は当然のことをしただけです。それにこの能力を卑下されることは慣れてます。どうか頭を上げてください、ナール総括」
「おぬしは優しいの。いい子だな」
そう言って優しく微笑むナール総括だったが一瞬にして鋭い表情になる。ブリッドが意識を戻し、再度ナール総括に跪いていたからだ。
「なんだ、もう起きたのか」
「倍力化の俺はこれだけでは伸びません。ナール様の蹴りなら何度でも受けます! 必要あればいつでも俺をお蹴りください!」
ブリッドは頬を赤く染めながらナール総括を見た。周りを蔑むような態度をとるブリッドであったが、ナール総括だけは神のように崇めていた。ゴキブリを見るようにブリッドを見たナール総括はブリッドから目を離し、会議室にいた異能者に目を移した。
「すまない、話が逸れたな。今回はこのメンバーからチームを分け、持ち場を決めてある。ここに資料がある。各自持ち帰り三日後に本部前に集合とする。では解散!」
そう言い、早足に退室したナール総括に一同は騒然とする。え、これで会議終わりなのかと。
三日後。しゅんりは同じチームになった獣化の能力を持つ翔が運転する車の助手席に乗りながら自身の銃の手入れをしていた。
今回は四人一組でチーム分けをされており、しゅんり達は前線で戦闘する部隊として結成された。しゅんり、翔以外には倍力化の能力を持つブリッド、そしてブリッドと同じく倍力化の能力を持ち、ブリッドのチームにいるルル・ムーアの二人が同じチームメンバーとなっていた。
「翔君、運転ありがとう。代われなくてごめんね」
「しゅんり、君はまだ十五歳なんだから気にしなくて大丈夫だよ」
優しく微笑みながら言う翔にブリッドは面白くないのか舌打ちをした。ナール総括は獣化に対し憧れや尊敬する気持ちからか、違う部署にいる翔に甘く接しているため嫉妬していた。ナール様の傍でいつもいるのは俺なのにと翔をいつも敵対視していたのだ。そして今回一番納得いかないのはこのチームのリーダーが翔だという事実であった。
ブリッドはナール総括の部署で若くして一つのチームリーダーをする実力と、六年間タレンティポリスとして働いた実績を持ち、二十歳とこの中では最年長であるからだ。
しゅんり、翔、ルルは共に同期で経験年数は一年であった。ちなみにしゅんり、ルルは十五歳。翔は獣化の能力を得る修行を学校で学び、加えて山で最低でも二年掛かるため十六歳と遅めにタレンティポリスに配属され、今は十七歳になっていた。
「なに、私も一条に謝った方がいいの? それともお得意の癇癪かしら」
「うっせー、クソガキ」
ルルはブリッドを睨みながら不快であることを示した。そんな雰囲気が悪い車内だったが翔は心が踊っていた。それはしゅんりと初任務であったからだ。
学校で同じ学年では無かったものの、下級生のしゅんりの存在はよく知っていた。それはしゅんりは学校中では有名であっからだ。発育が他の学生より早く、スタイルが良くてそしてとても可愛い。また、異能者としての能力も優秀であった。学は恐ろしいぐらい無かったが、異能者としての才は群を抜いてあった。しゅんりは武強化のグレード3を取得しているに加えて、倍力化のグレード2を特に修行することなく取得していた。磨けばすぐグレード3になるだろうとナール総括に能力を買われて今の部署に着くこととなったのだ。
そんなしゅんりと翔が面識を持って初めて会ったのがグレードを決める試験会場であった。獣化の能力は周りから怖がられたり気味悪がられた。特に翔が得意とする獣化は爬虫類であったため、より一層周りから距離を置かれた。そんな翔にしゅんりは獣化した姿を見て目を爛々と光らし、「ねえ、その能力って動物達とお話できるの?」と、話かけてきたのだ。他の異能者が自身に対し嫌味を言ったり、距離を置かれることしか今までなかった翔は驚きを隠せずにいた。そんな翔にしゅんりは「どうしたの? 大丈夫?」と翔に近寄り、首を傾げて上目遣いで見てきたのだった。
バキューンという効果音が正しいのかもしれない。翔の中で胸が高鳴り、しゅんりの周りには花が咲いて眩く光っているように見えた。可愛いらしい幼い顔、白い肌、桃色の透き通った長い髪。そしてしゅんりが動く度に揺れる豊満な乳房。そんな彼女に翔は恋に落ちてしまったのだった。
それから翔はなにかとタレンティポリスの集まりや新人の研修会など他部署のしゅんりに会える機会があれば近くの席に座ったり、勇気を出して一言だけでも話をしようと努力をしてきた。そんな自分に笑顔で会話してくれるしゅんりは翔にとって天使のように可愛い年下の女の子であった。
そんなしゅんりとの初任務であり、少しでもいいところをしゅんりに見せるんだと張り切る翔なのだった。
初めての内乱の任務に緊張するしゅんり、不機嫌なブリッドやそれに反して上機嫌の翔、それを見て不安な気持ちでいるルル四人を乗せて車はアサラン国の国境付近のアルンド市に向かう飛行場へと向かっていった。
警察が所持する飛行場は警察本部から約二時間程車を走らせて着く場所にあり、チーム別で車で向かい、飛行機に乗り込んだ。しゅんり達が飛行機に乗り込んだ時にはほとんどのメンバーが既に揃っており、それから一時間もしない内に飛行機は離陸しアルンド市へと向かった。アルンド市へは飛行機で約一日程かかる。その一日で今回の任務について作戦を細かく計画することとなっている。
「では今回の任務について作戦を立てていきますねー。進行はこのタカラちゃんがしていきます。質問はその都度どーぞ」
マイクを左手に持ち、右手で資料を持ちながら説明を開始したのはタカラであった。
「アルンド市中心部から約二十キロメール離れたところに難民地があって、砂漠地帯となってるわ。移動は大変だからトラックか戦車になる。あとアルンド市の警察がヘリコプターを一台貸してくれるから、もしなにかあれば私が飛ばして援護するわ。そして、本部基地としてアルンド市の警察署を借りる予定になってる。結構高さあるビルだから難民地まで見渡せるわ。ここまで質問はない? 大丈夫?」
周りを見渡すタカラ。誰も質問がない事を確認してから説明を続行した。
「軍隊さんの報告によると、難民地で殺人が起きたらしく、犯人は軍隊の誰かによるものだと言い始めたのが発端らしい。制圧にかかるが、反抗が強く指示も入らないと。この勢いだとアルンド市まで侵入される恐れがあるためアサランド国へ返し、国境部分を封鎖すること。そして、この中に異能者がいる可能性があるって話なわけ。私達は難民をアサランド国に返すプラス、この異能者が誰なのか見つけて確保するのが今回の任務よ」
異能者が難民地の中にいる。この事実は誰もが想像はしていた内容ではあった。軍隊が武器を持たない一般の人間を制圧できない訳がない。わざわざ異能者が大人数で駆り出させるのだ。それなりの理由があると言うことだ。
「おい、異能者のいる人数って大体予想ついてるのかよ」
ブリッドがタカラに質問を投げかけた。一瞬眉を顰めたタカラであったが、ブリッドの質問に答えた。
「さあ? そこまで報告書に書いてないわね」
「んだよそれ。数人なら捕獲できるが、大人数なら無理だぞ」
そう言ったブリッドは手に持っている大剣を強く握り締める。確かに一人や二人なら拘束して本部へと連れ出すことは可能かもしれない。しかし、アサランド国は異能者が流れ着く場所でもあるため、その難民地に異能者が大人数でいる可能性の方が高い。
機内に緊張が走る。そんな中言葉を発したのは今回の任務の責任者、ナール総括であった。
「それを調べるのも任務の一つだ。場合によっては相手を殺すことも考えておけ。今回の任務はアサランド国からの襲撃だと考えても良い。おぬしら生半可な気持ちでかかるなよ」
その言葉にしゅんりは胸を痛めた。
三日前、会議の後にしゅんりはタカラに呼び出されていた。今までしゅんりとしゅんりの同期であるメンバー、パク・マオには今まで異能者の捕獲を目的とした任務ばかりしており、他者を殺めたことが今までなかった。そんな任務を振り分けていたのは他でもないリーダーであるタカラであり、暗殺を目的とした任務はタカラ自身と他のメンバー、オルビア・ミラーに任せていた。そんな振り分けではいけないと分かっていてもタカラは十五歳である子供の二人には暗殺などといった任務を任せれなかったのだ。
「しゅんり、ごめん。私、今まであんたら二人には意図的に簡単な任務ばかり任してた。でも今回はそういう訳には行かなくなった。しゅんりには酷かもしれないけど、覚悟決めてきて」
それはどういう覚悟なのだろうか、分かっていてもしゅんりは聞き返す勇気がその時はなかった。つまりは異能者を殺す覚悟を決めろということなのだ。
「ナール総括の言う通り、まず相手の状況を把握したい。今回チームを四つに分けている。一条君が率いる戦闘チーム。ワール率いる
説明を終わったタカラはしゅんりに目を向けた。そこには笑顔はなくいつもと違う真剣な顔をしたタカラであった。しゅんりは何もアクションを起こせず、タカラをただ見つめることしかできなかった。
怖い、怖い。戦争なんて、内乱なんて嫌だ。
恐怖でいっぱいになったその時、ナール総括がパンッと手を叩いた。
「詳しい作戦は二手に分かれて行おう。魅惑化と戦闘チーム。わらわ達と療治化で話し合う。さあ、分かれろ」
ナール総括の指示のもと魅惑化のチームと話合うこととなった。不安や恐怖でいっぱいで気持ちが沈みそうになるがしゅんりは翔達に付いて魅惑化のチームが座る座席に向かった。
「やあやあ、なんとも相変わらず愛らしい僕のしゅんり。そんなに落ち込んだ顔をしてどうしたんだい?」
金髪のロングヘアをした青年、ワール・ウィルソンはしゅんりの手を取り、自身が座っていた隣の席へと誘導した。そんなワールにしゅんりは眉を顰めた。いつも馴れ馴れしく自分に触るワールをしゅんりはよく思っていなかった。
魅惑化。相手に自身のフェロモンを意図的に出して嗅がせ、魅了する能力。能力をうまく使いこなせればこなせるほど大人数を魅了でき、相手を思い通りに操ることできる。戦闘には向かないが諜報としての役割は大きい。ワール以外に二人の魅惑化がチームにおり、魅惑化は三人でチームを組んでいた。
「誰が僕のなんだ、ワール。しゅんりの手を離せ! 嫌がってるだろ」
「おいおい、なんだい翔。この美しい僕に嫉妬かい? 嫉妬なんて醜いぞ。君とは同じクラスだったが、そんなみっともないことする奴ではなかっただろう」
翔とワールが話し合っている隙にスッと手をしゅんりはワールから手を離した。そんなしゅんりを見て魅惑化の一人、ミア・ホワイトは「能力使えばいいのに」と自身の栗色の長い髪を指にクルクルと巻き付けながら笑いながらワールに話しかけた。
「何いってるんだい、ビッチちゃん。本当に惚れた女には素のままアタックするべきだろうに。分かってないな」
「分かってないのはてめえだろーが」
そう言ってブリッドはワールの頭を軽く叩いた。
「いまは女を落とすうんぬんじゃねーだろーが。任務について作戦するんだよ、この色ボケ野郎」
意外とまともなことを言うブリッドにその場にいた一同が驚く中、ワールは悪びることなく、乱された自身の髪を撫でた。
「本当、倍力化はすぐ暴力するんだから嫌になるね。はいはい、では作戦会議でもしましょうか」
はあ、と溜め息を吐くとワールはそう言い、考えがあると自身が考えた作戦を言い始めた。
「皆の者、資料を再度見て欲しいんだが、おかしな点がある事に気付いた者はいるかい?」
ワールの言葉にしゅんりは首を傾げた。何がおかしいと言うのだろうか、しゅんりは再度資料に目を移して読み始めた。
「異能者がいる戦地でこちら側は誰も死傷者が出てないんだよ。おかしいと思わないかい? 我々異能者が抵抗すればどうしても人間を傷つけてしまう。それがないんだ。おかしいだろ?」
しゅんりが見る資料をワールはページをめくり、"死傷者0"と記載された箇所を人差し指でトントンと叩いた。
「つまり、僕が言いたいのは軍に難民地にいる異能者の協力者がいる可能性があるってことさ」
その言葉に一同は驚いた。その中、最年長者のブリッドは顎に手を当てながら考えた。
「という事はお前ら魅惑化が派遣されたのは軍隊の中で誰が協力者か探し出すためか?」
「さすがだね、ブリッドリーダーさん。そう正解だ。もしくは難民のみんなを僕達が魅了してアサランド国に返したらいいんだが、人数が多すぎるし、異能者がいればそれこそ困難だ」
しゅんりは再度資料に目をやり、難民を約百五十人保護していることを知る。確かに一度に百五十人もの人間を操ることは困難だろう。
「今回の任務は軍隊の協力も得てするため警察本部に軍隊も待機する予定となっている。協力者がいれば必ずそこにいるはずさ」
「了解した。じゃあ二手に別れよう。難民地で捜査し、必要あれば戦闘を開始するチームと警察内部で捜査し、協力者を捕獲するチームでだ。おいワール、チーム分けはお前に任せる」
ブリッドはそう言い、魅惑化の能力者の女二人、栗色の長い髪のミア、黒い髪を長く伸ばす女の子、カミラ・リーをみた。
ミアは魅惑化と言われて納得するほど女性として魅力があった。タイトな短い黒のスカートに谷間の見える赤の服を着て、任務に向かないであろう黒の高いヒールの靴を履いていた。それに比べて十四歳の黒髪の女の子のカミラは地味な黒のワンピースを着て顔を下に向けていた。陰気な雰囲気を醸し出す彼女にブリッドは戦力外だと勝手に判断していた。
「そうだね、軍隊は男性が多いだろうからミアとカミラに本部を任そう。そして僕と愛しのしゅんりは二人で難民地へ向かう。あとの残りは適当に本部にいたらいいんじゃないのかな?」
しゅんりの手を再度取りワールは「しゅんり、僕と二人っきりさ。嬉しいだろ?」と言いウインクをした。そんなワールに翔はしゅんりとワールの手をサッと離した。そしてしゅんりと翔はブリッドを見た。意外とまともに作戦に参加するブリッドなら反論してくれると思ったからだ。
「二人の方が潜入しやすいなら俺はいいと思うぞ」
そう同意したブリッドにしゅんりと翔は驚きを隠せずにいた。
「ブリッドリーダー、明らかに戦闘力が偏ってます!」
「うっせーな、今戦闘チームのリーダーはお前だろうが一条。反論あるなら私情挟まず反論しろよ」
冷静にそう言うブリッドに翔はぐうの音も出なかった。そんな翔だったが冷静に考えてブリッドに再度意見した。
「やはり野外では遠隔から敵を仕掛けることも必要なのでしゅんりが適任だと思います。でも接近戦に持ち込まれたら倍力化の能力をグレード2しか持たないしゅんりだけでは不安です。なのでもう一人戦闘者は欲しいし、僕だったら獣化で接近戦も可能だ。獣化する動物によれば遠くまで見渡せます。僕としゅんり、ワールの三人で難民地へ潜入し、ブリッドリーダー、ルル、ミアさんとカミラちゃんが内部を捜査するでどうでしょうか」
「私もそれがいいと思います。翔君がいると心強いです」
翔を見てそう言うしゅんりに翔は舞い上がり、心強いと言われて翔は喜びでいっぱいになった。
「ふー、残念だけどそうしよう。しゅんり、この任務が終わったら僕とデートでもどうだい?」
「お断りします」
笑顔でそう言ってしゅんりはワールを一刀両断した。
「ワール、難民地に男が多かったらどうするの? カミラもそっちに寄越す?」
ミアはそう言ってカミラに目をやった。カミラはその言葉でやっと顔を上げてミアを見た。無表情なその顔に一体何を思っているのか分からないが、ワールは「いや、いいさ」と反した。
「趣味じゃないが、男の一人や二人なら僕でも操れる。それにこっちにはしゅんりがいる。しゅんりの愛らしい顔や大きい胸がいれば魅惑化の能力が無くても隙は作れるさ」
「ワール、それはセクハラだぞ!」
悪気はなくそう言い放ったワールのその言葉にしゅんりは傷付いた。しゅんりは自身の胸にコンプレックスを抱いていた。可愛いキャラの書いてあるTシャツを着ればキャラの顔は歪むし、サイズのあう服も中々ない。肩は凝るし、戦闘になれば邪魔になり、男達に卑しい目で見られるこの胸をしゅんりは大嫌いであった。
翔がワールを責めている横でしゅんりは泣きそうになっていた。
「ワールさん酷い……。私、すごく胸のことコンプレックスなのに……」
顔を両手で覆い、しゅんりは泣きそうになるのを耐えていた。そんなしゅんりにの胸を痛い程にミアとカミラの二人が潰す勢いで掴んできた。
「はあ? コンプレックスだってー?」
ミアがそう言ってしゅんりの右胸をぎゅうと握った。ミアもどちらかと大きい方であったがしゅんりの豊満な乳房には嫉妬していたのだった。
「しゅんり先輩、本当にムカつきますね。少しでもいいからその胸くれませんかね」
左胸を掴んだのは今まで黙っていたカミラであった。まだ十四歳のカミラは成長途中であるのもあったが胸の膨らみはなく断崖絶壁であった。しゅんりの言葉は二人の怒りを買ってしまっていたみたいだ。
「痛い! お願い、二人やめて! 痛い痛いー!」
「ちょ、二人ともやめてあげて!」
二人を止めようとする翔。そしてその豊満な乳房が色々な形になっていく様をジーっと見つめるブリッドとワール。そんなチームのメンバー全員を見てルルは溜め息をついた。
「先が思いやれるなあ……」
ギャーギャー騒ぐ戦闘チームと魅惑化チームにタカラからの「あんたら、ここは学校じゃなんいだぞ!」と怒号が飛び、その場は収拾した。
アルンド市まであと二十時間で到着する——。
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