第24話警告
月宮はどこだろう?
彼女に会いたい、喋りたいという想いが溢れてくる。
やっと葉山から遠ざけたんだ。今は彼女は1人でいるという考えから、思わず口から笑みが浮かんだ。
しかし見つからない。俺は月宮を色々思い当たる場所を探したが…俺は思わず、ため息をついた。
んあれは、神宮寺と石黒。教室の片隅に2人が立って何やら話し合っている様だ。
俺は思わず隠れて、聞き耳を立てた。
よぉ、付き合う気になった?
石黒はどうやら神宮寺を口説いている様だ。この前振られていたが、再度告白しているのだろう。
そんな訳ないでしょ。ありえないって。神宮寺が当然そんな気はないと断っていた。
へへっ、お前イジメられてんだって
?石黒が信じられない言葉を口にした。
俺がなんとかしてやるよ。だからさ俺と付き合えば全部上手くいく。
何言ってるのよ。元々はアンタのせいじゃない!神宮寺が思わず叫んだ。どうやら石黒が何か裏で悪巧みをしていると俺は考えた。
なんのことだか、さっぱりわからねーや。
おい、もし拒否すんなら覚悟は出来てるんだろうな?
完全に脅迫じみている。俺は石黒の前に飛び出した。
おい、いい加減にしろ。石黒。俺は叱責した。神宮寺に変な真似はさせないと、彼女を庇う様に後ろに下がらせた。
先生。神宮寺が笑顔で呼んだ。
なんだよ先生、俺と神宮寺の仲に割って入んなよ。
そう言う訳にも行かない。嫌がってるのが分からないのか?
あぁー。ふん、俺が本気になりゃアンタなんか、怖くないね。
そうかい、でも先生が本気になりゃ。俺は石黒を学校から追い出す事も出来るぞ。
石黒は、少し怖気付いたようだ。
さすがに退学は避けたいのだろう。
石黒は何か言いたそうだが、何も言えずにいた。
いいな、これ以上神宮寺に付き纏うなよ。
俺は石黒に警告した。
そして石黒はその場から立ち去った。
鎌田先生ありがとう。神宮寺は、思いっきり俺に抱きついてきた。
いや先生として当たり前のことを。
なんだ、この胸の昂まりは、もしかして神宮寺に?
抱きつかれたら、そりゃどきどきするよな?
月宮がいるのに。何故俺は。
先生として?神宮寺は、ちょっと残念そうだ。
でも本当にありがとう。いつも助けてくれるね。
ちゅ、ほっぺにキスをされた。お礼。
恥ずかしそうに神宮寺は言った。
さすがの俺も照れてしまった。まずい、神宮寺の事が俺は気になってる?
と自分に問いただした。
しかし気がかなりな事を、石黒が言ってたのを思い出す。
神宮寺、石黒のやつが、いじめが、どうのこうの言ってたな。
もしかして、いじめられてるのか? 俺は彼女を問いただした。
それは…
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