たとえ消えてしまったとしても

@kukushio221

プロローグ

もう、嫌なんだよ。



私がいないほうが上手く回る世界が、

それをわかっている自分さえ、もう嫌だ。



ごめんね、ごめんなさい。

本当に、自分勝手で。

本当に、本当に、汚くて。



もう、楽になりたいんだ。だから、



...止めないでね。



あなたはきっと、私なんて居なくても、

大丈夫なんだから。




頬を伝う涙を噛みしめた。

どうして泣いているのかさえ、もうわからなかった。



「トワ...?だめ、やめて!?」



セツナ。来ないで、危ないでしょ。





キィィィィィィィィィィィィィ....







ブレーキ音が、閑静な夜の街に鳴り響く。




あはは、だめだよ。

車は、急には止まれないんだから。




「トワっ!!」







ドンッ





え...?





痛く......



私、確かにトラックに轢かれて...

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