第7話
サンドイッチを持ってきてくれたあの日から、もう3日経つが......
あの子はまだ、飽きずに毎日来てくれていた。
その間特に何も無く、他愛ない話ばかりが続いた。
俺たちにとって、いや、俺にとって屋上は、死ぬためではなく、彼女に会うための場所になっていた。
実は昨日、衝撃の告白があった。
なんと彼女は、女性だったらしい。
あの一人称には、意味があったのだろうか...
今日はいつもより少し時間が遅れてしまった......
最近疲れがひどく、寝込んでしまっていたのだ。
過眠気味なところもあるのかもしれない。
もし先に来ているなら、待たせてしまっているかもしれない。申し訳なく思いながら、俺は屋上への階段を急いだ。
......そこには、もう葉月の姿があった。
え.....?
彼女は。
彼女は、屋上の縁に足をかけ、
今にも飛び降りるところだった。
急いで駆け寄る俺に振り返った彼女の顔は、
涙に濡れていた。
今だけじゃない。
まるで昨日の夜からずっと泣いていたとしか思えないほど、目が腫れている。
今日は俺が来ないと思っていたと言うように、
彼女はひどく動揺している。
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