🍓【ロリ巨乳の幼馴染み彼女が異世界からやって来たイケメン勇者に寝取られたと思ったら、実はイケメン勇者が男装した美少女で、しかも10年前に生き別れた血の繋がっていない妹だった話】
47話:魂魄 ~ 非公表にしていた情報 ~
47話:魂魄 ~ 非公表にしていた情報 ~
「ん~、やっぱり駄目だったか。あの人影と会話出来たら、何かヒントが得られると思ったんだが……」
黒い人影に会話を試みて、当然の様に失敗に終わったのはつい先ほどの事。
『お前は誰だ? ここで何してる。よかったら話を聞かせてくれないか?』
『………………』
コレが、
向こうからの返事は無く、黒い人影は幽霊の様にスーッと消え去った。
一体何が目的なのか、そもそも目的があるのかどうかもわからない相手に取れる手段は多くない。
ともあれ
左腕は
歩き辛くてしょうがないと
「いやはや、まさか昼間に幽霊を見ることになるとはね。皆と一緒だからまだ正気を保ってられたけど、コレが夜中だったら漏らしてたかも」
「ッ!!」目を見開いたのはダークエルフの少女。
「ウイ
「ん? いや、特に何も見てないよ。夜中に目が覚めて、
「そ、そうですか。何も見てないなら良かった……いやッ、アカバネアヤトに抱き付くとは何事ですか!?」
“お漏らし”は目撃されておらず、ホッとしたのも束の間。
「
「おっとしまった、ボクとしたことが油断した」
悪びれた様子も無く、
「だけど
「う、それは確かに……」
「でしょ? だからボクはね、
「そ、そうなの? 本当に? 自分だけ抜け駆けしようとしたんじゃなくて?」
「勿論。勇者はそんな卑怯な真似はしないし、嘘も一切吐かないからね」
「そ、そうなんだ……それなら許そう、かな?」
「おい
往路に比べて少しだけ雪の溶けていた道を辿って、4人は真夏の日差しが照り付ける中ログハウスへ戻った。
■
~ ログハウス:リビングスペースにて ~
4人がログハウスに戻っても、世話係:ビクトリアはまだ部屋に籠っていた。
仕事中の大人に声を掛けるのも悪いと、
元々は暇潰しでたまにやる程度の運動だったが、先日の入院で筋肉量が落ちた為、前よりも意識的に身体を動かす様にしている。
そんな
エリスは相変わらず何かと理由を付けて
――で、そんな感じで時計の針が12時を回り。
そろそろ昼食にしようかと4人が話していると、ようやく2階から世話係:ビクトリアが降りて来た。
「丁度皆さん揃ってますね。あの黒い人影――異世界庁的には『
――――――――
――――
――
―
「「「ごちそうさまでした」」」
空になった皿を前に、5人が手を合わせて昼食も完了。
皆が腹一杯になって「ふぅ~」と一段落したところで、
「ちょっとビクトリアさん、黒い人影について色々わかったんじゃなかったのか?」
「え? あぁ、そうでしたね。チャーハンが美味しくてすっかり忘れてました。面倒なので明日にします?」
「………………」
「冗談ですよ。そんなイヤらしい視線を向けないで下さい」
「………………」
「えぇ~っと、異世界庁に掛け合ったところですね、それらしい人物が一人だけリストアップされました」
ここまでのやり取りを無かったことにして、ビクトリアは淡々と話し始める。
「『
「もう見つけたのか、仕事が早いな」
「そうですね……まぁ正確を期すなら、異世界庁が以前から把握していたものの、公にはせず“非公表にしていた情報”となります。10年前の行方不明者と、異世界で意識不明になっている人物は大体把握していたみたいですね」
「何それ、どういうこと? どうして異世界庁は隠してたんですか?」と
コレは
「それ、行方不明者の家族にも隠してたのか? だったら物凄くタチが悪い話だが……」
「いえいえ、流石にご家族には極秘裏に話していたみたいですよ。ただ、異世界庁としても“それ以上はどうしようもなかった”みたいですね。意識不明の身体に魂を――
「う~ん、難しいな。俺達にどうこう出来る話じゃないってことか?」
「今のところはそうかもね」
眉根を寄せて、
「同じ異世界に飛ばされた身としては何とかしてあげたいけど、異世界庁が10年答えを出せていない問題をボク等にどうこう出来るとも思えない。その魂……
「あら、私が昼寝中――じゃなくて、仕事中にそんなことがあったんですか」
「「「………………」」」
再び全員がシラけた視線を向けるも、それを受けるビクトリアは知らん顔。
これ以上責めたところで得られるモノも無いと、
「なぁエリス、お前の“
「無茶を言うな、アタシの“トラブルメーカー”を何だと思っているのだ? そんな便利な“
「まぁまぁ、そこを何とか」
「何とか出来ないから“トラブルメーカー”なのだ。アタシを便利に使おうたってそうはいかないのだ」
エッヘンと、何故か誇らしげにエリスが胸を張った直後。
(うッ!?)
そして――
「「「ッ!?」」」
テーブルの上に真っ黒い人影が現れた。
――――――――――――――――
*あとがき
続きに期待と思って頂けたら、本作の「フォロー」や「☆☆☆評価」を宜しくお願いします。
お時間ある方は筆者別作品「■黒ヘビ(ダークファンタジー*挿絵あり)/🦊1000階旅館(ほのぼの日常*挿絵あり)/🌏異世界アップデート(純愛物*挿絵あり)」も是非。
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