🍓ロリ巨乳の幼馴染み彼女が異世界からやって来たイケメン勇者に寝取られたと思ったら、実はイケメン勇者が男装した美少女で、しかも10年前に生き別れた血の繋がっていない妹だった話
13話:脅迫① ~ ダークエルフの少女:エリス登場 ~
13話:脅迫① ~ ダークエルフの少女:エリス登場 ~
「ん……ここは?」
霧中の如き
どうやら何処かの「廃倉庫」らしく、割れた窓ガラスから差し込む浅い光が、ガランとした倉庫内を漂う埃を鮮明に浮き上がらせている。
(俺は、何でこんな場所に……あぁそうだ。玄関を開けたら、急に眠気が襲って来たんだ)
状況的に、何者かによって意図的に眠らされたのは明白。
そしてこの廃倉庫に運ばれ、今は“パンツ一丁の姿”で、両手を縛られた状態で柱に括り付けられている。
「――ようやく目覚めたか」
「誰だ!?」
慌てて振り向くと、残された廃材の上に脚を組んで座る少女の姿が――それも、“褐色の肌を持つ異様に耳の長い少女”がいた。
薄暗い倉庫内に差し込む茜色の陽光を受け、銀色の髪が黄金の如くキラキラと輝いて見える。
「お前は……エリスか?」
「ほう、アタシのことを知っているのか」
「あぁ、ちょうど記者会見を見てたからな」
(子供の割に大胆な服だな……いや、子供だから大胆なのか)
異世界ではコレが普通なのかも知れないが、東京の街中に居たら少々浮いてしまう恰好なのは間違いない。
ただ、
「……おい、人様を攫うだけじゃ飽き足らず、パンツ一丁にして拘束するのがダークエルフの礼儀か? その鞭は何のつもりだ」
「何のつもりかは、会見を見ていたならわかるだろう。アカバネアヤト、ウイ
「手を引くって、それは具体的にどういうことだよ」
「チッ」
苛立ちを隠さぬ舌打ちの後、ダークエルフの少女:エリスは「ギロリッ」と
「これ以上、アタシのウイ
(――あぁ、そういうことか)
今の脅迫(?)で大まかな流れは察した。
察したからこそ、
「全く、子供のくせにえらく大胆な行動に出たな。ウチに来た宅配の男はお前の手下か? 結構な名家だって話を
「だから何なのだ。必要な策を講じる為に必要な駒を動かしただけのこと」
「いやいや、子供の遊びに大人を巻き込むなよ。お前がやってること、異世界じゃどうか知らねーけど、この日本じゃ普通に犯罪だぞ。
「そのウイ
「それで俺を誘拐して、
「黙れ!! お前のせいでウイ
(おっとこれは……思ってたより重症だな)
このエリスというダークエルフの少女、
『ちょっとボクのことを“慕い過ぎている”節があってね』
確かに
起きて早々に頭を悩ませる羽目となったが、ともあれ状況把握は必須だろう。
「お前の言い分はわかったけど、とりあえず俺が気を失ってからどんくらい経ってるか教えてくれ。
「ふんッ、それなら問題無い。昨日お前を攫ってすぐ、お前の
「あ、俺のスマホ……返せよ。ってか解放してくれよ」
「解放して欲しければ、今すぐこれにサインをするのだ」
言って、エリスが掲げた一枚の紙。
一番上に「誓約書」と書かれたその紙には、次の文言が記されていた。
『私、アカバネアヤトは、二度とウイ
「………………」
しばし無言の後、
「こんな命がけの契約書にサインなんかする訳ないだろ。ってか、そもそもこんなのにサインしても無駄だ。仮に俺が近づこうとしなくても、向こうから俺に近づいて来るし」
「ッ~~気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い!! まるでお前がモテてるみたいな台詞を吐くな!! ――それだったらッ、貴様がウイ
「う~ん、それはちょっと無理だな。
「で、でもッ、お前には他に女が居るのだろう!? ウイ
「あぁ、幼馴染みで大好きな彼女がいる」
「ならッ、ウイ
「えぇ……お前が自分で言ったじゃねーか。勝手に一人で盛り上がるなよ、付いていけねーって」
「うるさい!! こうなったら力づくなのだ!!」
彼女が鞭を振るい、コンクリートの床が痛々し気な悲鳴を上げ、跳ね返った鞭の先端が――
「あたっ!?」
――エリスのおでこを直撃した。
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