第4話 あんときの猪木?

あのときの?あんときの猪木?ふざけたフレーズが過った。

「まあ、彼処へ座って話をしよう。ビール飲む?」座って話を促した。

「いえ!自分は部屋で待っている父がいますので夕食を済ませて下さい。

お友達を待たせては悪いですから。」

そう言ってロビーには座らずペコリとハンチングを脱ぎ一礼だけして、立ち去った。

結構礼儀正しいじゃん?今の若者・・・。丸坊主だね。

そう思いながら腰を上げ、3人が待っている食堂へ向かった。

夕食は2階のダイニングだと知らされていて孝は3人が食事しているダイニングに入ったが、そこには4人描けテーブルが各所に鏤められていて先にダイニングに入った直美は体格の良い男と席を共にして、功太は一人だったから孝と美代が相席だった。

当然孝は直美の居る席へ行こうとしたが、ナイフを持った美代とフォークを片手にした功太に制止されアホらしくて止めた。

席に座ると親しい3人で居るせいか昨夜からの疲れがドッと出て、座りながらも本気で寝そうだっただけに直美と体格の良い男は?と観れば口数が少ない2人で、短い言葉で会話は成立していた。

「ナイトスキーかあ~。そうねぇ怪我したら私が診てあげる。」

「そうですか、どうもありがとう。」

今からスキーですか?

と振り向き様に言おうとしたら、「直美は看護師だからそいうの得意だもんな。」

功太が口を挟む!しらけた奴だ。

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