No.2散文詩『ラスノート』

空色凪

ラカエ、それは原初の闇から生まれし光

 主に尋ねたのは私の罪。原罪、ルチノー、赤い白。


 根源の魂をラカエと呼んだ。


 私の罪は、水の罪。


 ヴァルナの索より解放せしめよ。それが正しい生き方なのだとしたら、私はまだ死んでいないので、きっとどこかで柵まみれで。


 だからこそ己の中のラカエに気づいたのかもしれない。それはすべての過去とすべての未来が今に集約されたかのような錯覚に等しい。


 全能のストーリーはここで始まりと終わりを秘密裏に迎えたのだ。


 君は知らないよね? だって死のうとしたことなんかないでしょう? 生きる意味なんてどうでもいいでしょう?


 私は違う。そうじゃなかった。


 無知なら、どれだけ幸せでいられたことか。


 この世の仕組みと、あの世の摂理に目が開かれた日から私はもう、私とあなたと彼の三位一体ですら可能とする。


 至福か、そうなのか。


 讃歌を捧げて。主に? いや、ラカエにだ。


 それか、闇より生まれしすべての光に私の愛液を注ぐのだ。

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