青春リベンジ‼︎
ユキハラチウヤ
事務的な質問と感情的な回答
Q.これから幾つか質問をさせていただきます。答えたくないものでも、出来得る限りお答えください。
A.拒否権なしか。ボカすのは?
Q.個人情報に関するものや、なにか不都合がある場合に限り構いませんが、基本的には話していただきます。他に何か確認したい事項はありますか?
A.あっそ。……こちらでも、“出来得る限り”答えるように努力するよ。
Q.ご協力に感謝致します。……それでは、お名前と年齢、それから健康状態について教えてください。
A.あー、
Q.良好ではない?
A.可もなく不可もなく。あるだろ、そういうの。
Q.なるほど。では、学生時代は部活動に所属していましたか?
A.ああ、書道部だった。
Q.賞を取られたりは?
A.ないね。なんとなくで入ったから。
Q.友人は多いですか?
A.別に。浅く広くより深く狭くが理想。……多くはない。
Q.学生時代に好きな異性、または同性はいましたか?
A.あー、まぁ。いたけど……それがなに?
Q.その人とは付き合っていましたか?
A.分かってて聞いてるだろ……Noだ。
Q.学生時代の自分に不満はありますか?
A.あったとして、それを解消する術なんかないだろう。……なんなんだよ。……んだよ。あー、ハイハイ。不満しかないですよ。
Q.苛立っているようですが、それはなぜ?
A.この問い自体が不毛だからだ。いつまで答えさせる気だ。
Q.すみませんが、もう少しお付き合いください。……戻れるなら、いつに戻りたいですか?
A.マジでなんなんだ……あー、いつに戻りたいか?そうだな。高校……いや、入試だな。俺は高校の選択を間違えた。
Q.なぜそう思うのですか?
A.なぜ?……まぁ、自己実現とか、そういうものをあの高校では得られなかったから、かな。
Q.なるほど……それでは、最後の質問です。もし、貴方の望む時代へ戻り、今に至るまでの全てをやり直せるなら、貴方はそれを選択しますか?
A.そんなの、無理に決まってるだろ。なに?十五歳の俺に戻してくれるのか?やれるもんならやってみろ。もし出来るなら……そうだな。その選択はアリだな。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます