ちゃんと好きだったんだよバカヤロー

良い思い出になんかしてやんない

好きなんて 言わなくたってわかってた 夜を映す目夏の眩しさ


増えていく私の趣味ではない小物 落ち着いた色愛おしいブラウン


皿2つ並べてふむとかみしめる 多めに作ったホイコーロー


起きてない 起きてないからたまにはいいじゃん 真剣な顔と苦すぎコーヒー


いつもそう 聞いてるようで聞いてない 私も買ったよトイレットペーパー


割引券あるから来たのに「忘れてた」 定価で買った限定ドーナツ


好きなんて言わないじゃん家でなら 今言うなよな騒がしい角の席


切った髪少しも褒めないその背中 気付かないなら蹴り飛ばすから


もう起きて スマホは持った?ハンカチは? 私はあんたの母ちゃんじゃねえ




見たことない そんな笑顔で話すとこ 隣を歩く知らない亜麻色




なんでかな 気付いてしまうその声で もっと優しく私を呼んで


みかんだよ言えずに手に取るゼリーのカップ 誰が好きなのグレープの味


6桁目 押したくないけど押せてしまう 解除コードで終わる関係


泣くなよな 泣きたいのはこっちだよ 浮気しといてごめんだなんて




星の数 見つけてくれたと思ってた 勘違いでも一瞬でも


別に良い 見せるあいつがいなくても 限定のリップ 好きだった色


「恋なんて」 いつもの居酒屋角の席 美味しくないな梅酒お湯割り


「ありがとう」言ってやらないそんなこと 泣き暮らせば良い私を逃して


慣れちゃった 1人のリビング1枚の皿 「クソ男だった」愚痴った2カ月




「好きだった」過去にするには早いけど「悪くなかった」 じゃあ、さよなら

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