第3話 彼女との関係性
「それで、何の用だ?」
俺は、ハンバーガーに齧り付きながら尋ねる。
雫は、呆れ顔にはなる。
「放課後に屋上に呼び出すことの意味位わかるでしょ」
「俺には、そんな時間はない。恋愛など他を当たってくれ」
「嫌です。私は、洸祐が好きなんですから」
凄い直球で想いを伝えてきた。
ほんのり、頬が赤い。
ドキっと胸が高鳴る気がしたが平静を装う。
「洸祐くんの実家の事は知ってます。
だから、どうして必死に勉強をしているのかも分かっているつもりです。
でも、だからと言って恋愛をしないのは違うと思います」
「恋愛に現を抜かして、勉強を疎かにしたくない」
雫が、ニヤリと笑みを浮かべた。
ん?どういうことだ?
「言質は取りましたよ。現を抜かさなければいいのですね」
「・・・どういう意味だ?」
「頭はいいのでしょ、考えてみてください。
付き合っていただきますよ」
真剣な眼差しが、俺の瞳を見つめていた。
なんだか、居心地が悪い。
なぜか、胸が痛む。
さっきから、胸が高鳴り続けている。
こいつは、前からグイグイとくる。
雫と初めて会ったのは・・・確か高校に入学したその日だった気がする。
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