一周忌
@ephesus
第1話一周忌 /蛍袋
母逝きぬ蜜柑の花の咲残り
新樹光頭骨白く焼上がる
若葉風骨となりても褒めらるる
離宮舞ふ白鷺母と思ひけり
夕焼や聞きたき母の「また来てね」
緑濃き早瀬を望む一周忌
生家なき故郷を歩く片かげり
日傘さす故郷いつしか未知の国
ほととぎす古を恋ひ母を恋ひ
旅人へ挨拶ゆかし夏帽子
東洋城旧居に出遭ふ薄暑かな
不老庵に座して清流青楓
三世代島に仰ぎぬ夏の星
浜照らすグランピングの夏灯
蓴菜に馳走の腹を鎮めたり
桜の実ずしりと重さ増したる児
にぎにぎを突出す空や夏燕
獣の内海泳ぎ渡るらし
緑さす小瀬戸といへど難所かな
夏祓ほぼ日手帳も真ん中に
一周忌 @ephesus
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます