第2話 セロン・ク・ターレ
小さな村にある小さな家。
そこに、物作りが得意な少年セロが住んでいた。
セロの家族は、綺麗な声で鳴く黒猫だけ。
父も母も、兄弟もいなかった。
けれど、そんなセロの面倒を見てくれる存在がいる。
それは、「セロ! もう起きてたの!?」同じくらいの年頃の少女ネイだ。
夜空で淡く光輝くような月色の髪の毛に、漆黒の闇を閉じ込めた瞳。
すらりと伸びた手足に、引き締まった体格。
きゅっとしぼられたウエストと続いて、プロポーションは完璧だ。
にこっ、と笑うと愛嬌のある表情がより一層可愛らしく見える。
ネイは、そこらにいる世間の女性よりも、かなり魅力的な容姿をしている。
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