血の涙流す被害者たちはみな自分を殺した人をご存知

「何人殺しゃあ気が済むんだ?

 この人たちはみんな知ってるんだよ!

 誰に殺されたか、自分たちみんな知ってるんだよ。

 見ろよこの無念の顔!」

 これは原田眞人監督の映画「検察側の罪人」に出てくる台詞です。

 この短歌での「殺す」は、命を絶つという意味だけでなく、人の心を追いつめて再起不能にするという意味や、物理的に追い込むという意味も含んでおります。

 殺人事件や学校でのいじめ事件など、この世は悲しい出来事で溢れています。今挙げた例に共通して言えるのは、被害者はみな加害者が誰なのか知っているということ。まさに「検察側の罪人」に出てくる通りです。自分の悪事はごまかせない。そういうことが、この一首で伝わったら嬉しいです。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る