【ゲーム感想】ボク姫PROJECT
・ボク姫PROJECT
過去プレイしたゲームの感想になるけど、せっかくなので。
「女装」で「カワイイは正義」至上主義の学園の頂点を目指す、男の娘ゲー(第二回から突っ走って来るなコイツ……、前回も大概だけど)。
一見すると完全なバカゲーの類に思われるが……、フタを開けてみれば内容はガチ中のガチ(いやマジで)。クセの強い設定や世界観を余すことなく物語に取り入れている。女装主人公の日常を描くコメディとしてはもちろんのこと、もはや異能持ちに等しいレベルの強大なヒロインたちに、真っ向から立ち向かうのは少年マンガのごとき熱さがあった。
それでいて女装モノの「お決まり」は外さず、「禁忌」には触れず、男と女の間で戸惑いながらもひたむきに走っていくミナトの物語をとても楽しめた。女装モノの入門書としても完璧であったと思う。
何より評価したいのは「死にキャラ」がいないということ。固有の立ち絵があるキャラ全員が個性的で、メインヒロインから友人枠の男連中に至るまでそれぞれに重要な役割と活躍の場が与えられている。もちろんルートによっては影が薄くなってしまうキャラはいるが、必ず別ルートで補完されている辺りは作り手のキャラ愛が感じられた。完走した私としては、最終的に全てのキャラが好きになれた。大変素晴らしいことだと思う。
ヒロインごとの個別ルートも素晴らしかった。それぞれルートヒロイン、と言うよりはもはや「ルート主人公」と呼ぶべき活躍を見せてくれる。基本的に「女装主人公が女子校の頂点を目指す」というテーマは外さないのだが、各ルートは決して差分には収まらない展開を見せてくれて、ヒロインの魅力を余すことなく見せてくれる。
個人的に言うならば、
「最王道のアキラルート」
「最熱のリラルート」
「最尊のウランルート」
「最泣のエルメスルート」
と評価できる。
残念ながらダリアルートは無いが、あるルートでメインヒロインもかくやと言うほどの活躍を見せてくれる。また全ルート完走してから思い返すと、あるヒロインがものすごい活躍っぷりをしていたことにも気付けてさらに評価が上乗せされた。
一応、物語上では「とあるルート」が真エンドという位置付けがされていたが、それで全てを括ってしまうにはあまりにも勿体ないと思えるほど、各ルートの完成度は高かった。何かと魔境と言われるADVゲーム界隈で、このレベルの物語を見れたのは何の間違いもなく幸福の至り。
私としては信者になるレベルで楽しめた素晴らしいゲームだった。何度も笑ったし、萌えたし、燃えたし、泣きそうになった。非の打ち所がない。尊い。マジ尊い。ちょっとでも気になったのならぜひ買って、楽しめたのならぜひ周りに勧めて欲しい。
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