No.159 元旦

「ほら、見えてくるよ」

もう夜は明けていて、高いところはペールブルーの空が広がっていた。

ベランダから眺める東側の町並みが朱色の輪郭で縁取られていく。

「うわぁ」

娘が僕を押しのけるように東を望むと、遠くのビルの隙間からひときわ明るい輝きが広がった。

新しい一日が始まる。





あけましておめでとうございます。

皆様にとって、健やかな一年になりますように。


島本 葉

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