No.92 傷心
「ごめん、気になる人ができて」
彼は申し訳無さそうに、しかしはっきりとした口調で言った。
なんとなく予感はあった。
LINEの返信はぎこちないし、会うと少しよそよそしくて。
私は彼と別れて家に帰ると、涙と鼻水でぐちゃぐちゃになりながらプロットを書き上げた。会心の出来だった。
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