第二章 体育祭
第七話 今日も彼らはフェスティバって居る。
教室の一角にて。
「今日どうする? 放課後、俺部活無いけど」
「それ一理〜。マジヒマ。なーする?」
昼休み。俺は飯を食ってると、目の前で
ってかそれ一理とか何言ってんの?
「離れよ」
そうして、うっせーリア充から逃げ、生物部へと逃げたのだった。
*
チョロチョロ……と言う水の音。
前を見ると魚を育てたりする大きなエリア。左を見れば主にトカゲや亀、ウーパールーパーと言った両生類ら爬虫類(はちゅうるい)エリア。後ろには出入り口が有り、ヒトデや貝と言った水性生物がまっている。
右? 右はね、大物女優だよ。美少女。
俺と累花は少しだけ話した。筈だった。
*
俺が生物部に着いて弁当を食べていると、声が聞こえた。
「なんで先輩が此処にっ⁉︎」
間違いなくその声の主は累花だろう。30分で入部を決める程の行動力の速さがチャームポイントの美少女ーー青森累花だ。
「そんなの、クソリアが目の前でイチャ付いてたから逃げて来たんだよ」
そう言うと累花は手を合わせ、白目を剥(む)きながら言った。
「可哀想に」
その一言だけ言うと白目を辞め、こっちに向く。どうやら答えを待っているらしい。こっちは笑いを堪えてるのに。
「どっかで聞いた事あるな。その言葉。つーか、累花こそ何故ここに?」
そう聞くと累花はふふんと言う。
「ほら、私って有名だし、可愛いじゃん? だからやたらと野次馬(やじうま)が多いんだよ。だから『お花摘みに行ってくる』って言いながらこのまで来ましたっ! 、あ、後一つ、特別棟遠く無いですか?」
嫌味だ。ブスに対する嫌味だ。いや実際俺、まぁまぁ顔良いと思ってるし? いいしいいし? でも嫌味にしか聞こえない。
「お花摘みにって外へか?」
すると、累花は頬を赤くしながら言う。
「先輩っ……! 馬鹿! 隠語も知らないの?」
プンプンと頬を膨らませながら言う。だから可愛いんだって。それ。
「あー、あー! そうね! 隠語ね! ……でも今累花先輩馬鹿って言ったよね⁉︎ ね⁉︎」
*
それ以降俺も累花も黙ったまま今に至る。
気まずぅ。
とか思ってると、累花が口を開く。
「あのさ、先ぱi……」
累花が何かを言いかけてる所、チャイムが鳴る。
「キーンコーンカーンコーン……」
俺と累花は顔を見合わせる。
「やばいな、コレ」
流石のさっきの気まずさでも累花は今の状況のヤバさを理解している為、答える。
「やばいですね。コレ」
昼休みが終わったので急いで教室に戻ると、クラスには誰も居なかった。
そして後ろの黒板には昼休みの下に保体と書いてあったので急いで準備したが、学校のチャイムが流れたので諦めた。
*
全授業が終わったので、ラノベの歩き読みをしながら部室へ向かう。
ガラガラガラ……
今日も一番乗りかぁ。
それも部員、俺と累花しか居ないもんな。
と思うのも一瞬。誰か来た。
「ハロにちは〜! いや、さっきぶりですね! 先輩っ!」
元気過ぎだろ。こいつだけHP上限突破してんじゃねーの。
「今日は餌のやり方を教えるから来い……」
「見学に……来ました……私は、
ショートの髪の弱気の女の子ーー雨宮が来た。
「けけけ、けんけん、見学っででで、すか?」
コミュ障が……コミュ障が……! なんだこの口! コノっ! コノっ!
「先輩先輩コミュ障すぎ! もう良い、私が対処するから先輩は餌でもやってて! っあ見学ですか。雨宮先輩」
なんか立場逆じゃね? 仕方ねーか。お願いしますぅ〜、累花様ぁ〜。
累花が雨宮に問うと、雨宮は少し後退りながら言う。
「後ろの人達が……」
雨宮が何か言い掛けているのを誰かが遮って無理矢理話し出す。
「おせーよ
金髪の男の子が話した後、金髪の女の子も話し出す。
あれっ? こいつら、何処かで……まぁ良いや、累花に任しちまえ。
「そうだよ。隼っち。笑舞は置いて行こ?」
うーーわ。チャラ。人使い荒っ。
すると金髪の男の子が話し出す。
「俺は
めんどくさいのて厄介ごとは全て累花に押し付けさせて頂きます。
ゲスの極みだな。
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