JKがスマホ片手に幼馴染を脅迫し、自分をイジめてもらう模様。
上埜さがり
第1話
可憐な彼女の、力の篭る手が振り上げられた。
そして……私——
私は生ぬるい吐息と濁った声を溢して、さっき口にしたばかりのお茶を口から漏らしてしまう。
いたい、あつい……くるしい。
けれど、この行為に抗う事は許されない。
あの白い手が当たると思った時に身体に力を入れる事も出来なければ、さらにはお腹を庇うための手も、ベッドの手すりに縛り付けられている。
また、手が持ち上がって……!
……あ、ああ。
なんて、くるしい。
呼吸がし辛くって、意識が何処かへ行ってしまいそう。
ベッドに仰向けに横たわる私の腰の上には、わたしの幼馴染である“ユウ”——
……私のお腹に手が深く、突き込まれている。
身体は捩れる。
堪えきれない呼吸が漏れ出す。
私のベージュ色の髪が、のたうつ頭に合わせて振り乱される。
何度も、何度も呼吸を繰り返して、落ち着いた頃、ぼやけた視界で彼女を眺める。
彼女は艶めく黒のミディアムヘアをかき上げて、苛立たしげに私を見下ろしている。彼女は、いま何を感じているのだろう。
同年代の女子を、意のままに蹂躙する愉悦?
発育のいい乙女が苦しげに吐息を漏らす姿に興奮?
……それとも。
取り止めもない考えを、働きもままならぬ頭で巡らせていたなら、彼女の手がゆっくりと私の身体を離れて。
……ああ、もう、我慢ができない。
懇願の言葉が、私の口から溢れてしまう。
「……も……もっと……!」
私の言葉を聞いて、ユウは酷く呆れた様な溜息を吐き出した。
二人が出逢ってもうすぐ十八年という今日。
私は彼女に、私の事を
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