触診好きなギャルと付き合ったら可愛すぎて困ってる。

pico

01 セッソーガナイ

🍬こちらは続編です。

🍬本編はこちら⇣⇣

https://kakuyomu.jp/works/16817330659263285037






(ガラッと教室のドアが開く)


「あ、いたいた。ねー、助けて」


「シャツの胸のとこのボタン、とれちゃった」


(ばい~ん、という効果音)

(ブーッ!と飲んでいたお茶を噴き出す「俺」)


「わっ、きたな!!

 ちょ、ぞうきん、ぞうきん!!」


(ガタガタと机をよけ、ぞうきんでお茶を拭く)


「友達とストレッチして遊んでたら、ボタン弾け飛んじゃった。

 キミ、ソーイングセット持ってなかったっけ?」


(鞄からソーイングセットを取り出す)

「さすが、準備がいいねぇ~」


「最近太ってきたのかなー?

 おっぱいの成長が止まらん」


「……って、そっか。キミと買い食いしてるせいか」


「ね、着たまま縫ってくんない?」


(ガターン、と椅子が倒れる)


「シャツの下、キャミしか着てないから脱げないし。体操服もないし。

 このまま縫うしかないじゃん」


「……おっぱい触れって言ってるんじゃないんだし、別に良くない?!」


「……セッソーガナイってどういう意味?

 よくわかんないけど、このままじゃ帰れないもん」


(自分の着ているシャツを脱ぐ「俺」)

「あ、キミのシャツ貸してくれるの?

 その手があったか~、サンキュー」


「着替えるからヒト入ってこないか見張っててー」


(もう着替えようとしているので慌てて教室を出る「俺」)


「(教室の中から)

 入っていいよー!」


(ガラッと教室のドアが開く)

「着替えたよ。キミのシャツ、ぶかぶか」


「……エッロって言った?

 その感性はわかんないなー。男の子特有のヤツ?」


「あ、ボタン縫ってくれるの?

 ……そのあいだ勉強してろって?

 はぁ~い……」


(椅子に座り、教科書を開く)

(かちゃかちゃとソーイングセットを扱う音)


「こんど専門学校のオープンキャンパスがあるんだって」


「専門学校って、どんな感じなんだろうね?

 3年間だし、超つめこみキョーイクなんだろうな~」


(チョキン、と糸を切る音)

「できた? ありがとー!」


「お礼に、生着替え見る?」


「あははっ、ほんとは見たいクセに~!」






 01 セッソーガナイ fin.

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