第6話 デート!orデート?
ゆかなの(お友達)という人物達から警告まがいの様な事を受けたのだが。
俺は授業中にゆかなを見る。
それから外の景色を見た。
正直.....ここまでされるとはな、と思う。
汗が出てしまう。
「.....」
そして授業は進んでいき。
そのまま授業は終わりを迎えた。
それから俺は複雑な感情で立ち上がってからそのまま歩いてから出て行こうとした時。
ゆかなが明るめな声で俺に声を掛けてきた。
隼人、と言いながら。
「.....何だ」
「私のお友達に会ったかな?もし会ったらならそういう事だから。あまり詮索しない方が良いよ。私の事」
「.....お前の性格は悪魔かな?」
「悪魔じゃないよ。.....あくまで保身の為.....とも言えるかな。先手を打っているだけだから」
そんな話をしてから、じゃあね、とゆかなはその場を去って行った。
俺はその悪魔の顔に眉を顰めずにいられない。
そして俺は教室のドアを乱暴に閉めてから。
そのまま前を見る。
今日の学校はもう終わりなのでこのまま帰っても良いが.....取り敢えずは美兎の教室に行くか。
その様に考えながら。
☆
「先輩」
「.....よお。美兎。帰らないか」
「そうですね。帰りますか」
そして教室から出て来る美兎。
その姿を見ながら俺は美兎に向く。
すると美兎が、私、聞きました、と話してくる。
俺は?を浮かべた。
「.....何を聞いたんだ?」
「それは勿論ですが牡馬先輩の事です。.....ですがまあ。.....あまり聞けませんでした」
「.....何故だ?」
「牡馬先輩?か周りの人が何か色々やっているみたいです。裏で。喋るな、的な感じで」
「.....!」
俺は見開きながら美兎を見る。
すると美兎は、もしかすると牡馬先輩は何か大きな情報を握っている可能性がありますね、と眉を顰める。
大きな情報.....か。
考えながら美兎を見ていると、もしかしたら牡馬先輩ですが自らは手を下さずにですがどうにかしてこの学校から私を排除しようとしているかもしれないですね、とも言い出した。
「あくまで確定することが無いですが.....私に向ける視線が冷たくなってきてます」
「信じられない事をするな.....それは」
「はい。その。先輩はそんな事はないですか?」
「俺は特にそんな事はないが.....早めに手を打たないとマズイな」
先輩に何も起こってないなら気に入らない私だけを削除しようとしているだけかもですね、と苦笑する美兎。
いや。苦笑で済まして良いのかこれは。
思いながら俺は美兎を見てみる。
美兎は、気に入らないものは排除されるんですよ。だけど負けるつもりはないですが、と美兎はニコッとする。
「私はこの程度ではめげませんよ。.....そもそもあくまで悪いのは牡馬先輩の方ですから」
「そうだな.....まあ確かにな」
「だから私は悪になっても潔白を主張します」
「.....そうか」
そんな事を言いながら美兎は暗黒の笑みを浮かべる。
俺はその姿にゾッとしたが。
今更ゾッとしても意味ないな、と思いながら俺は美兎を見る。
そして俺達は昇降口付近で別れてからそのまま複雑な思いで靴を履き表に出る。
☆
「先輩。デートしましょう」
「え!?いきなりだな!?」
美兎とまた合流して帰っているといきなりそう言われた。
俺は目をパチクリして美兎を見る。
美兎はニコッとしながら、はい。いきなりですね♪、と満面の笑顔になる。
それから、ぶっちゃけで言うとムカつくので気晴らしに行きたいんです、と苦笑する美兎。
そして俺の前に出た。
「駄目ですかね?先輩」
「いや。ダメとは言ってないだろ。いきなりでビックリしただけだ。.....でもそうか。気晴らしか」
「はい。気晴らしですね」
「.....そうだな。分かった。一緒に行こうか」
先輩。有難う御座います、と笑顔になる美兎。
それから俺達は移動を開始する。
そして俺は美兎に連れられる様にしてとある場所に来た。
それは駅前である。
ロータリーとも言えるが。
「美兎.....ここに何の用事が?」
「実は先だって美味しいクレープ屋さんが出来たんですよ!実際にそこに行ってみたいと思いましてね.....!」
「そうなんだな」
「その後は是非是非バッティングセンターに行きましょう。今日は本当にむしゃくしゃしてますからねぇ」
うふふ。今日はバットで野球ボールをかっ飛ばしますよ。
バットをへし折るのもアリかなぁ。
そう言いながら手を触手の様に動かして深刻な感じでニヤニヤする美兎。
何だか若干恐ろしいんだが。
だけど逆に、少しだけ元気そうだな、と感じてしまった。
「美兎。思った以上に元気そうだなお前」
「私ですか?.....まあ元気ですよ。ただムカつくだけです」
「ムカつくってのはつまりゆかなの事か。.....そうだな。確かに」
「いえ。ゆかなさんもムカつきますが先ず今ムカつくのはゆかなさんの周りの事ですよ」
言いながら目が笑わない笑顔を浮かべる美兎。
そして、何れにせよ全て壊してやりますけどね、と満面の笑顔になった。
俺はその姿にゾクゾクと何かを感じる。
それから美兎に、だな、と返事を.....した。
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