24

翌日の電車はからだがつらかった。

会社にはいつものように早く着いたから誰も居なかった。

しばらく椅子に座って目を閉じていた。

朝はしおみさんとビデオ通話をしていくぶん気持ちが上がったのだけど、

出勤の準備をしているあたりからテンションが下がってしまった。


課長が出社して僕の席に来た。

かおり君は来たか?と聞かれた。

ありがとうございました。おいしい料理を作ってくれました。と返事をした。

そうか、それはよかったと言って、今日はそんなに頑張らなくていいぞと言い席に戻っていった。

課長に彼女が居るってどうやって伝えたらいいのだろう。

せっかくの好意ではあるのだけど、勘違いをされてしまう。


青田が大きな声で挨拶をして入ってきた。

我が部署の癒し登場だ。

青田も僕の席にやってきて、

お体もう大丈夫ですか。と聞いてきた。

コロナだけど出社しちゃったよ。と返した。

青田は目を見開いて、

それから笑顔になって、

もう十分元気になられたのですね。と言った。

冗談が通じたか。

そういえば青田も会社を休んだことがない。


「青田は体丈夫だなあ」

「はい。」と胸を張った。

「何か健康に気を使ってるのか?」

「そういったことはやってません。」

「そうか。いいなあ。健康体だ。」

「ありがとうございます。」


さあ仕事を頑張るか。

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