第7話 ラグビー名誉の負傷

ソファーに長々と足を延ばし、背伸びをしたら裾の短いTシャツから臍が見えた。

首をソファーの手すりに乗せて仰け反ったら車椅子に乗って淀を見詰める泰一と眼が合った!

「イヤ!」慌ててソファーから起き上がり上半身を泰一の方へ向き直した。

 Tシャツの裾を下へ伸ばしがら「どうしたの泰一さん?」yと聴く淀を一瞥して、「変わったよな淀?」う、うん。

 と頷く淀は嘗て結婚まで約束していたのに余所余所しいと言われた様な気がしていた。

「だって、」下を向きながら話をする淀は少しも変ってなくて・・・。

「あの・・・。」

ラグビーの事故で負傷したから。」

言葉を選びながらもやっと言えた自分に拍手を送っていた。

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