第5話高市の 愛人桃!

それから水口脳外科病院へ来院の片麻痺患者の八束孝(やつかたかし)を呼ぶようにナースの慶祝桃(けいしゅくもも)に言う。

「高市センセ・・・。」

ドアを開け八束を呼びかけたが、踵を返して、高市の方へ向き直したと思うと桃は、口元を窄めた。いってらっしゃいのチューをせがむ桃は26歳もの年下ではあるが、仕事にもオフにも従順に尽くしてくれる。

ヤレヤレという感じで桃の肩を抱き、唇を接触させ舌を入れる・・・。

 長い抱擁は桃の白いナース服の上から二つボタンが外されていた。

 手を伸ばせば白い福よかな胸に触れる状態だったが、ハッ!と気づいて高市は桃を突き放し、

「ゴメン八束さんを読んで下さい。

瞳には生き生きとした命の光が宿っていた。

「なんで歩けたのだろう・・・。」足を組み替えた淀が、昨夜旦那が言っていた件、強迫性障害を引き出しパニックから麻痺を改善出来る。

でもずっと7年間、あんな状態・・・。

「そんなバナナ。」

ナンセンスなオヤジギャグだと思い・・・。

 学生時代は「淀君」なんて呼ばれていた事を脳裏の片隅に覚えていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る