第71話 王の帰郷

 クライス王、メント、クリスはサダベルの一報を受け、アルタイル王国へと帰還した


 だが、もう既に遅かった。


 クライス「それで、ティードはまだ生きていると?」

 玉座で貧乏ゆすりしながらイラつくクライス


 カイラ「ええ、仕留め損ねました」


 クリス「陛下、お言葉ですがこれはカイラの責任ではありませんよ、ダグもアレンも殺されて、しかも相手は極悪海賊と世界一の魔法使いですよ」


 クライス「わかっているさ、遅れてしまった私にも責任がある」


 グサリ


 カイラ「は?」


 クリス「ぐぅ...貴様...メント...!!」


 メントはクリスの背中を杖で刺した


 クリスは血を吹いてその場に倒れた

 カノン「いやああああ!!」

 カノンが駆け寄り、傷を両手で押さえる


 クライス「貴様ぁ!」

 キン!と王宮にクライスの剣とメントの杖の衝撃音が鳴り響いた


 クライス「いつから裏切っていた!」


 メント?「ずっと前さ、しかも俺はメントじゃない」

 バリン!と大窓のガラスが割られ、赤い鎧を着た兵士数十名が侵入してくる


 クライス「その赤い鎧...貴様ら魔国の者だな」


 魔国ジーン、ティード海賊団の拉致した人間を最も購入している国、各国を武力制圧し、領土増幅を企んでいる、国王のジーンはまさに第二の魔王である


 メント?「悪いが、ティード海賊団がピンチとなれば我々も黙っているわけにはいかない」


 クリス「クソが...毒強すぎだろ...」

 もうクリスの意識は朦朧としていた


 カノン「やだぁ...死なないで...」

 泣きじゃくるカノンの頬を手で支え、こういった


 クリス「カノン、ごめんな。一緒に居てやれなくて、お前はもう兵士を辞めて、静かに暮らせ。長生きするんだ...それが...おれの願...い...」


 クリスは動かなくなった

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