第55話 魔法科期末試験 破

 アレンは剣を抜き試合会場へ歩いた


 アレン「まさか、君と戦うことになるとはな、ヤーラ委員長」

 ヤーラ「ふふふ、光栄だよ!君のような優秀な戦士と戦うことができて!」

 ヤーラはカイラのクラスで委員長を務めている、真面目で誠実、クラスの中の人気者で成績は学年で一番で魔法や武具の腕も騎士団に匹敵する実力者である。ギャバットと同じく、次期騎士団メンバーの候補であった


 ヤーラ「遠慮はいらない!本気で頼む!」

 ヤーラの熱すぎる眼差しがアレンを襲う


 ヤーラは拳に魔力を込め、構えた


 確かに、ヤーラの魔力量は一級ものだ

 その魔力を拳に込めて戦う戦法なのだろうが、剣と素手ではあまりに差がある


 アレン「軽い怪我で済むことを祈るよ」

 ヤーラ「ああ!全力で来い!」

 ヤーラとアレンは再び構えた


 ヤーラ「ほ!」

 バシ!

 凄い速さでアレンの間合いに入り、腹にパンチを繰り出した


 アレン「僕でも見えなかった、今の動き、とても洗練されているね」


 ヤーラ「強くなるには鍛錬が欠かせないからなぁ!」


 ヤーラ「まだまだ行くぞ!」

 バシバシバシン!!


 ヤーラは連続でパンチをアレンの腹に繰り出す


 アレン「でもやっぱりこの程度だね」


 アレン「エスケープ」

 ヒュン!とアレンは空中へ瞬間移動した


 ヤーラ「お?怖くて逃げだしたかい?」


 アレン「いや、体制を立て直しただけだよ、あとこの一発で君を葬るからね」


 ヤーラ「やってみろ!アレン!」


 ヤーラは全身に魔力を込め、空中のアレンに飛び殴りかかった


 アレン「はぁ!」

 アレンは左手に魔力を込め、ヤーラの頬に一発殴った

 ドゴ!



 ヤーラ「グはぁ!」

 ヤーラは地面へ叩きつけられ、ノックダウンした


 ラー「そこまで!勝者カイラ!」


 ヤーラ「いい戦いだった、ありがとうアレン」

 ヤーラは手を差し出した

 アレン「こちらこそだ、友よ」


 アレンとヤーラは固い握手を交わし、試合は終了した


 カノン「次はわたしたちの戦いだね!アリス!」

 アリス「うう、怖いから優しくしてね」


 カノン「もちろん!ゆっくり戦お!」


 カノンはアリスを気遣いながら試合を始めるも、アリスはかなりの実力者で、人形遣い魔法でカノンを圧倒した、しかし、カノンの剣技で人形は壊れ、王手を差した

 1時間後、勝者はカノンとなり、カノンとアリスの試合は終了した


 カイラ「お疲れさん、アリス意外と強いな」


 アリス「意外とって何よ!」

 プーっと頬を膨らませるアリス


 カノン「まぁまぁ~」

 なだめるカノン


 そうして、試合が続き、ついに最後の試合へと進んだ

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