第23話 クリスとカノン

 クリス「ただいま戻りました、陛下」

 高身長の金髪イケメン男は言う


 カノン「ふわぁ~、ただいまですぅ~」

 あくびと背伸びをしながら入ってくる制服姿の女


 クライス「ちょうどよい、お前たちの話をしていたところだ」


 カノン「おぉ!君が悠くんだよね!ウォーク能力者の人間さん!」

 カノンは目をキラキラしながら寄ってくる


 クリス「オイ人間、カノンから離れろ」

 悠「こいつが寄ってきたんだろうが」


 クリス「カノン、そんな人間の元に寄るんじゃない。家畜の臭いが移る」


 悠「おい金髪、殺されてぇのか?あ?」


 クリス「だったらどうする?丸腰の貴様では俺にはかなわない」

 挑発するクリスにイラつく


 悠「死にてぇみたいだな...繋がれぇ!」

 すると、ゲートが出現して高速道路のトラックがクリスめがけて走ってくる


 運転手「うわぁぁぁぁあああ!なんなんだよぉぉー!!」


 運転手は急ブレーキを踏むが、遅かった


 クリスに直撃し、王室で大爆発が起きた


 クリス「ふん、この程度か?世界を繋ぐ能力を持つ人間は」

 クリスは無傷だった


 悠「あははは、さすがに殺せねぇか」


 カノン「お、おちついてよ!二人とも!喧嘩してる場合じゃないでしょ?」

 カノンはクリスにすり寄る


 カノン「どしたの?つらいことあった?貴方のお話いっぱい聴きたいな」


 クリス「あぁ、すまん、少し気が張っていたようだ」


 悠「で、こいつらも騎士団なのか?王様さんよ」


 クライス「そうだ、このクリスはとても強大な雷鳥の魔法を使い高速で移動できる」


 クライス「この子はカノン、まだ学生だが、剣の腕は一級品だ」


 カノン「クリスが失礼なこと言ってごめんね、私はカノン!あなたとも仲良くしたいな!よろしくね!」


 悠「こっちも態度悪くして悪かった、それにしても綺麗な顔立ちだな。学校でモテるだろ」


 カノン「そうね、でも私にはクリスがいるから!で、わたし"男"なの!」


 悠「え、」


 見えない、とても見えないだろ。どう見たって顔も体も声も女の子だ


 クリス「そんなやつと話すなカノン!戻っておいで!」

 カノン「はぁーい」


 カノンはとことこと駆け寄り、クリスの右腕をぎゅっと抱いた


 訳ありすぎる騎士団。まともなのはあの"ハゲ"医者くらいだ


 クライス「こいつらが我が"アルタイル騎士団"だ」



 王都上空 

 鳥姿の男の背中に忍者のような恰好をした男をしょっている


 ???「ほお、攻めてくるようだな」

 バードリー「ケケケ、船長に直ちに報告せねばな、ジャック」


 ジャック「ついに戦争が始まるのか、俺の忍術で奴らを蹂躙してやる」


 バードリー「やめておけ、貴様の技は戦闘向きではないだろう?」


 ジャック「ふふふ、あなどってもらっては困る。私はこの時のために鍛錬による鍛錬を重ねたのだ。必ずあの逃げた探偵を始末してやる」


 港町ダイアリーにて


 ヒューン


 華麗に空を飛び、海賊船へとバードリーとジャックが戻った

 バードリー「ただいま戻りました、ティード様」


 バードリーとジャックが跪く


 ティード「俺は今ワインの飲みすぎで気分が悪い、俺の前に跪くな」

 ティード「うえぇ」

 えづくティード


 バードリー「ティード様、奴ら、ここに攻めてくるようですぞ」


 ジャック「私にお任せくださいティード様、必ずやあの忌々しい探偵を始末してみせましょう」


 ティード「女、こっちにこい」


 雪「...」


 首輪をつけられた下着姿の雪がそこに立っていた


 ティード「こっちにこいよ」

 ぎりっとした視線を雪に向ける


 とぼとぼとティードの元に歩く雪


 ティードは雪をガッと片腕で抱き寄せた


 ティード「貴様を人質にする、さすればあの探偵は我らに手出しできんだろう」

 ティード「だが、問題はクライスだ。たとえ貴様が死のうとも奴は攻撃をやめんだろう」

 ティード「一騎打ち...するしかないか」


 雪「もうやめてよ...家に帰して...」


 ティード「俺にとっても、この戦いは賭けなのだ」

 ティード「勝てれば、運が良い」


 ティード「俺の暗黒砲か、クライスの光魔法」


 ティード「楽しみだ」

 ニコニコと笑うティード


 そして、"海の決戦"が始まる

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