今日下りる 息子に誓った 坂の道
今日下りる 息子に誓った 坂の道
月日が流れ、長男のスケーティングにはますます磨きがかかっていました。父親の方はというと、相変わらず坂道恐怖症です。
妻のママ友から、
「お父様も(スケボーを)されてるんですか? すごいですね!」
と言われるのに対し、
「ええ、でも坂道が下りれないんですよ……」
と照れながら返していました。
転機が訪れたのは、スケートパークではなく、普通の公園で滑った日のことでした。
その公園には、ちょっとした坂道がありました。大分フラットなところを滑り込んでいるし、あの転倒事故から成長しているんじゃないか? そう思った僕は、思い切ってそこをスケボーで下りてみました。
ゴロゴロゴロ……加速するほどに緊張が高まりましたが、無事に麓にたどり着きました。やった! 坂道下りれるようになった! 子供のようにはしゃいだ僕は、一つ覚えのように何度もその坂を下ります。
そうして自信のついた僕は、パークに出掛ける道中、息子に言いました。
「パパ、今日は坂道下りるからね!」
ええ? と疑いの目を向ける息子。
そしてパークに到着。ウォーミングアップをして、いざ、件の坂の前に。
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