悪姫の後宮華演
甲斐田 紫乃/富士見L文庫
プロローグ
桃の花弁が舞い散る中、深く
「……ご機嫌麗しゅうございます、殿下」
声は低く、肌は雪のごとく白く、作り物のように整った顔に
昼の光の下でなお闇を感じさせる、周囲の心胆を寒からしめるその姿――
「
彼女こそは『胡家の
そして、ほんのわずかに首を
「よく来たな、胡家の令嬢。お前に下知がある」
伯蓮の言葉は、厳粛な響きをもって大気を揺らした。
二人きりの
しかし『悪姫』は
「尊い方の仰せなれば、なんなりと」
それまで穏やかに
次いで彼は密命を告げた。
さも、当然のことのように。
「胡令花。我が
――えっ。今、なんて……?
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