第223話 紅白戦
関東大会は準優勝という結果に終わったものの、気落ちしている暇はない。
今回の試合を通して、試合に出た新戦力や控え組は課題も見つけた事だろう。
より一層の成長を期待します。
「うーん。マジでこれはやばいな」
「今までなんで習得しなかったんだってぐらい使い勝手がいいね」
昨日、レオンと打席勝負をして五打席抑えた。
三振も二つ奪ったし、今の俺は絶好調と言っても良いだろう。その原因はこの前から投げ始めてる高速チェンジアップ。
今もブルペンで所感を確かめてるが、本当に良いボールだ。きっかけをくれた輝夜さんには感謝しかない。
「俺のスライダーとカットもパワーアップしたよ。指先の感覚も良くなってきた様に思う。夏前にはしっかりモノに出来そうだ」
「マジで龍宮は盤石っすね」
打線も一二三少年や剛元が調子を上げてきてるし、関東大会でほとんど出番の無かったレギュラー組も負けじと練習でアピールをしまくっている。
監督はベンチ入りメンバーを決めるのにかなり悩んでるらしく、連日父さん母さん輝夜さんと話し合っては、次の日に持ち越しを繰り返している。
良い選手が多すぎるってのも困りものだな。
「紅白戦をやろかなと思っとる」
そして悩んだ結果、紅白戦をやってみようとなったらしい。
「はいはいはいはーい! 俺、控え組に入ってレギュラー組と戦いたいです!」
そういう事ならばと俺は必死にアピール。
全国屈指の超高校級の打線と戦える機会。
普段打席勝負してるとはいえ、やっぱり試合となるとまた変わってくるだろう。
こんなチャンス逃さずにはいられない。
「さよか。ほなお前は存分に戦わせたる」
「よっしゃ!」
この打線を無失点に抑える事が出来たら怖いもん無しだろう。少なくともこの打線より強い高校なんて知らないし。
「じゃあ俺も。この打線と戦いたいです」
俺に続いたのはキャプテン。
その目はギラギラしていて、とても止められる雰囲気じゃない。監督も頷いて許可を出した。
「三井と豹馬で投げる回数は決めてくれ」
監督はそう言って注意事項を話しながらチーム分けしていく。相手の打線は、今考えられるベストメンバーで来てくれるらしく、相手にとって不足はない。
「豹馬どうする?」
「じゃんけんしましょうか」
俺もキャプテンも出来れば長い回数を投げたい。
どっちが五回投げるか。俺様の必殺のグーが火を吹くぜ!!
「じゃあ俺が五回投げるね」
「……うっす」
負けた。普通に負けた。
まぁ、打者一巡とちょっとは間違いなく投げられるし、それで我慢しよう。
打たれない前提は流石に傲慢だけど。あの打線を相手にすると無傷は難しそうなんだよなぁ。
「ほな、試合は明後日。メンバーはさっき言った通りや。どんどん交代もしていく予定やし、存分にアピールしてくれ」
くふふふ。
打者陣が再起不能になっても知りませんぞ?
まぁ、それはこっちにも言えるけど。ボコボコにKOされたりするかもしれないし。
負けませんぞ!!!
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って事で、紅白戦前ですが今章は終了です。
お疲れ様でした。
関東大会は一年生の活躍をメインに書いてみましたがいかがだったでしょうか?
キャラが増えてきて管理するのが難しく、もっと活躍させたいキャラが居るのに、中々登場させてあげられなくて残念です。
作者の文章力が拙いばっかりに…。
もっと精進せねばなりませんな。
次章は紅白戦とちょっとした日常風景を織り交ぜて、夏の予選ぐらいまで話を進められたらなと思ってます。予定は未定なので、その通りになるかは分かりませんがw
明日は掲示板です。
ではではまた次章で〜。
あ、作者は他にも作品を更新してますので、良かったらご覧くださーい。
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