第201話 関東大会へ
「キレッキレですやん」
「相性が良かったのかな? コーチのアドバイスが良かったのもあるけど」
関東大会を目前に控えてメンバーの登録も終わった。一年生で登録されたのは、特待準特組と一二三少年である。
一二三少年に関してはまだ早いんじゃないかと思ったけど、とにかく今は経験を積ませたいらしい。長く野球から離れてたしね。
で、その関係で俺とかキャプテンの出番は少なくなるだろうなぁと思ってたけど、キャプテンが絶好調すぎる。
カットボールはまだまだコントロールが甘いけど、滅茶苦茶キレてる。もう少し速度があれば文句なしだ。
そしてスライダー。これはキレが良すぎて逆にコントロールに苦慮している。なんとか大会までに調整するって息巻いてるけど。
「出番ありますかねぇ。一年生の出来次第では初戦負けもありえますよ」
「それもまた経験だよ。俺達は出番があった時の為に万全の準備をしておくのみ」
おぉ。キャプテンがキャプテンらしい事を。
なんか出来る男みたいじゃないか。
それでスライダーのコントロールが完璧なら言う事無かったんですけどね。さっきから暴投しまくりじゃないですか。
キャッチャーをしてるプリンスがひーひー言ってるよ。
合宿が終わり中間テストが始まる。
GW最終日は休養日だったので、渚ちゃんとデートしました。と言っても、向こうの家にお邪魔して、この前映画で見た『彼女は膵臓を愛し過ぎている』の原作を読んだだけなんだが。
この前の映画で味を占めて更に語り合いたかったらしい。で、絶対面白くないなと思いながらも読み進めると号泣しちゃったよね。
これは名作ですわ。主人公の為に膵臓を摘出するシーン。映画では意味が分からなかったけど、とても深い伏線があったのですな。
そして家に行って驚いたのは、あのレオンが気を効かして外出していたのだ。
絶対邪魔されると思って、レオン撃退グッズを多数用意してたのに無駄になったぜ。
「ひゅー! ギリギリセーフ!」
「あれだけ教えたのになんでギリギリなんだ…」
テストが返却されて無事全員赤点は無し。
タイガが自慢気にテストを見せてくれるが、本当にギリギリなんだ。40点が三つもある。どれだけ綱渡りなんだよ。
「隼人の成績が良いんだけど」
いや、良いって訳じゃないか。
いくつか50点を超えてるだけなんだけど。
「彼女と一緒に勉強したからなぁ。流石に赤点取ったら申し訳ねぇよ」
「その気持ち。俺には無かったのかね?」
俺が教えて赤点取っても申し訳ないとは思わないのかね? 全く。色ボケ野郎め。
「まぁ良いや。全員無事関東大会には出れそうで何より。補習で出られませんは恥ずかし過ぎるからな」
さてさて。
初の関東大会はどうなる事やら。
新戦力のお披露目で龍宮やべぇってなるのか、ガチガチに緊張して一回戦負けしてしまうのか。
あんまり興味のない大会だったけど、ちょっと楽しみになってきましたね。
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はい。8章終了お疲れ様でした。
今章は豹馬に彼女が出来たり、無事に関東大会に進出出来たりと慌ただしい感じになりましたけどいかがだったでしょうか。
試合もほとんどダイジェストであんまり野球をしてないなーって印象です。
って事で次章は少ししっかりめに試合描写を書こうかなと思ってます。
一年生の晴れ舞台ですしね。勝ち上がるかどうかはまだ未定ですが。
次話は掲示板です。閑話は書くかどうか迷ってます。無かったら諦めたんだなと思って下さい。
ではではまた次章で〜。
あ、作者は他にも作品を更新してますので、暇を持て余してる方は是非読んでみて下さい。
ジャンルが全然違うので楽しめるかどうか不明ですがw
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