第180話 コーチ就任へ
「結局の所スポーツ科学ってなんなの?」
輝夜さんが賢いんだろうなぁってのは、よーく分かった。
でもスポーツ科学ってなんなんだろうね。
コーチに役に立つのかしらん?
「まぁ、簡単に言えば色々とデータを集めて、最適な練習メニューを提供しますよって感じですね。今は沙雪さんがそれを請け負ってらっしゃるみたいですが、沙雪さんの本職はトレーナーですし。そこを私がサポート出来ればと思っています」
ふーん? 母さんと何が違うのか分からんね。
詳しく聞きたいけど、専門的な分野の事を言われても俺には分からんし。
もっと時間がある時に聞きますか。
「輝夜さんは野球詳しいんですか?」
「アメリカの四大スポーツの何処かに拾ってもらおうと思ってましたからね。知識だけはあると思います」
野球、バスケ、アメフト、アイスホッケー。
アメリカで大人気のスポーツなんだけど、それの何処かのチームに拾ってもらう予定だったらしい。
それなら安心してお任せ出来そうですな。
「いつから合流するんですか?」
「本当は入学時からお邪魔したかったんですけどね。色々面倒事を片付けるのに時間がかかってしまって。今は大会中ですし、春季大会が終われば正式にコーチ就任です。それまではデータ集めをしておきます」
なるほど。だからノートパソコンを持って球場に来てたのか。
セイバーメトリクスとかする気かな? 高校野球ではあんまり意味ないと思うけど。
白富○じゃないんだから。セイバーさんは二番煎じですぜ?
「あ、ご飯来た」
とんかつ定食。
カツ2枚。ご飯特盛。キャベツ特盛。
育ち盛りなもんで。最近は食べても食べてもお腹が空くんだよね。それでいて体重は現状維持。
もう一回りは高校生活中に体を大きくしたいんだけど中々難しい。
「豹馬君。将来プロになるんでしょう? そろそろ食生活も見直しては?」
痛い所を突かれてしまった。
おっしゃる通りなんですがね。
「母さんと相談してるんですけどね。とにかく今は肉を付けろと言われてまして」
「確かに細身ではありますが…。いえ、そういうのは沙雪さんの方が詳しいでしょうね。差し出がましい事を言いました」
「いえいえ。アドバイスはどんどんお願いします。世界一の投手になる為には役に立つ事ならどんどん取り入れていきますよ」
いずれはきっちりと管理した食事をしないといけないだろう。
まだ少し早いってだけで。とにかく今はなんでも血肉に変えていかないとな。
まぁ、がむしゃらに肉やら筋肉をつければ良いって訳でもないんだけど。
投手には付けていい筋肉と付けたら駄目な筋肉があるしね。その辺は母さんにお任せしてるけど、自分でも少しは学ぶべきか。
その後も輝夜さんと父さんとご飯を食べながら色んな話をした。
中々面白い話も聞けて楽しい時間を過ごせた。
「あっ、いけね。俺、明日デートなんだよ。準備があるから部屋に戻るね」
「デート? 渚ちゃんか?」
「いえす。男豹馬。直球ど真ん中ストライク勝負を挑みに行く所存であります」
「ほー。やっとか。まぁ、頑張れ。フラれたら慰めてやる」
今からフラれる前提の話をするでない。
でも高校生と中学生のお付き合いって、なんかいけない雰囲気を醸し出してるよね。
実際歳の差は二つだから普通なんだけど。
肩書きに邪魔されてる感が…。
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これからデートって所で申し訳ないが、次回は掲示板の予定だぜ。
ちょっと間が空きすぎて不安になっちゃったんだぜ。
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