第102話 縛りプレイ
現在六回表。
スコアは4ー4の同点。
大浦は結局五回まで頑張ってなげて4失点。
ギリギリの所で踏ん張ったと言えよう。
この回からマウンドに上がった訳だが。
なんだかんだやる気が無かったけど、いざここに来るとむくむくとやる気が出てくるよね。
そんなパン君ですが、今日は縛りプレイ。
ストレートとチェンジアップのみで抑えていきたいと思います。
縦スラは試合では封印だ。
レオンに打たれまくって未熟なのがはっきり分かったからね。
もっと磨き上げてから投げます。
極陸高校の下位打線をしっかり三者凡退に抑える。
うーん、球速も出てないなぁ。
絶好調とはとても言えない。
「マウンドに立ったらやる気は出たんだけどね。なんか燃え上がるものがないよね」
「それでも抑える所が腹立つ。相手に手を抜いてる事がバレるんじゃないの?」
「手は抜いてない。課題を持って投げようとしてるだけ。俺、変化球に頼りすぎだと思うんだよね」
高校に入ってから新球も解禁して、ピッチングの幅が広がったのは良い事なんだけど。
なんかそれに頼りすぎてる様な気がして。
なんだかんだストレートで三振取るのが気持ち良いし。
ストレートのレベルアップを目指したい。
「綺麗な回転がかかった質の良いストレートを常時投げれる様にしたいな」
「目指すのは良いけど。調子に乗って手首痛めたとかやめてよ」
「流石にそこまで馬鹿じゃない」
怪我で投げれない苦痛は前世でも今世でも味わったからね。
そこだけはしっかり注意する。
「さっさと点取って楽にしてくんろ。同点はどうしても気が張っちゃうからね」
タイガとそんな事を話してると、先頭のレオンが歩かされて、大浦がツーランホームラン。
あいつ、さっきまで100球近く投げてたんだけどな。
握力とかどうなってるんだろう。
「ほわー。うちの打線は頼りになりますなぁ」
「ピッチャーの時の鬱憤を晴らすかのような当たりだったね」
あんなにぽこぽこホームラン打てたらバッティングはさぞ楽しい事だろう。
俺も三振いっぱい取れたらハッピーだし。
「さーて、俺はリードをしっかり守り切りますかね。もしかしたら点取られるかもだけど」
「同点にされるまでは縛りプレイ継続?」
「いえす」
逆転までは流石に許さん。
龍宮打線ならまだ点を取ってくれるでしょう。
その後、俺はランナーを出しながらも本塁を踏む事は許さず。
打線も、珍しくタイガがホームランを打ったりと、終わってみれば10ー4で勝利した。
ストレートとチェンジアップのみでもなんとかなるもんだな。
背番号を見た感じ向こうも本腰入れてた訳じゃあなさそうだったけど。
「なんだかんだ決勝まで行っちゃったな」
「次は近畿代表の桐生か」
「流石に金子も復活してるだろ。是非是非頑張ってもらいたいね」
「せっかく桐生とやれるのに投げないの?」
「興味ないなぁ。どうせ甲子園でも勝ち上がっていけば当たるだろ」
神宮大会決勝の相手は近畿代表、大阪の桐生。
高校野球界の覇者と言っても過言じゃないよね。
全国から優秀な選手を集めまくってるからさもありなんって感じだけど。
霊山は声を掛けられてたらしいな。
俺も中学2年の時にスカウトされたけど、丁重にお断りした。
野球は好きだけど、あんな監獄みたいな所で管理されてまでやりたくない。
おばさんが理事長やってる龍宮に誘われてたってのもあるけどさ。
俺は高校野球を楽しみたいが、高校生活も楽しみたい。
アオハルしたいんです。
現在、それが出来てるかはともかく。
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限定公開ネタが思い浮かばない。
【未冠】からサポーター登録してくれてる読者様もいるから何か還元したいんだけど。
とりあえず豹馬の父、勝弥から見た豹馬でも書こうかなぁと思ってる所。
なんか本編に関係なさそうな面白いネタはないかなと、色んな作品を見てるんだけど、かなり時間泥棒。気付いたら夜中とかになってる。
カクヨムには面白い作品がいっぱいあって困りますな。
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