第65話 夏休みの終わり


 甲子園が終わって少し経った頃。

 秋季東京大会一次予選の抽選会があった。

 幸い、龍宮高校は強豪校不在の楽なブロックに入る事が出来て一安心だ。


 「キャプテンは北條先輩と違ってクジ運いいっすね」


 「あははは。なんとかなりそうな組み合わせで良かったよ」


 金子と大浦ペアで切り抜けられそうで良かった。

 俺のリハビリも順調だし、本戦には出れそうだから2人には頑張ってほしいな。




 夏休みが終わった。

 俺の指導もあり、皆しっかりと宿題を終わらせてあるみたいだ。

 この調子で中間テストも頑張っておくれ。



 ブロック予選前、最後の土日に練習試合をした。

 金子と大浦で1試合ずつ投げ抜き、金子は九回2失点、大浦は九回4失点と及第点である。

 しかし、大浦は打撃面での成長の方が著しい。

 この練習試合でもホームランを含む7打点。

 これからの更なる活躍に期待したい。



 「やったな、金子。エースナンバーじゃん」


 「冗談やめてくれる? 豹馬が付けると思ってたよ」


 「俺は背番号15一筋なので」


 キャプテンの秋全休が決まり、今回ベンチメンバーを外れた。

 そろそろギプスは取れるそうだが、まだまだ復帰には時間がかかるということで、苦渋の決断だ。

 俺は15番以外付ける気がないので、消去法で金子がエースナンバーを付ける事に。

 本人は迷惑そうだけど。



 1 金子  1年  投手

 2 后   1年  捕手

 3 清水  2年  内野手

 4 佐々木 2年  内野手

 5 浅見  1年  内野手

 6 岸田  1年  内野手

 7 雨宮  1年  外野手

 8 曽根  2年  外野手

 9 大浦  1年  外野手

 10 水野 2年  捕手

 11 立花 2年  外野手

 12 佐藤 1年  内野手

 13 白河 2年  内野手

 14 関  2年  外野手

 15 三波 1年  投手

 16 松川 2年  内野手

 17 石井 1年  捕手

 18 和田 2年  内野手

 19 望月 2年  内野手

 20 柳沢 2年  外野手



 ベンチ入りメンバーはこんな感じ。

 やっぱりうちのチームは投手が少ない。

 野球の花形ポジションじゃないのかね。

 来年の新入生に投手が居なかったらきついな。



 「ブロック初戦は、大浦に投げてもらうぞ。やばそうな展開になるまでは交代は無しや。金子はいつでもいけるように準備しといてくれ」


 「了解です!」


 「豹馬は、投げさす予定はないけどブルペンには入ってくれ。威嚇の意味も込めてな」


 「合点承知」


 ちょっと前から軽く投げてるけどまだまだ本調子には程遠い。

 指先の感覚は問題なさそうなんだけど、足腰の踏ん張りがなかなか。

 ボールに体全体の力を伝えきれてない。

 球速もイマイチ出てないしね。

 早く冬に肉体改造してやりたいけど、まずは秋。

 センバツ行きを決定させて、気持ち良くトレーニングしたいね。



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 σ様からギフトを頂きました。

 ギフト自体初めて頂き、正直貰えると思っていなかったので、なんの設定もしてなく…

 この場を借りてお礼を申し上げます。

 めちゃくちゃ嬉しいです。

 ありがとうございます!

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