第32話.個人最後のゲーム配信 5

「え、あ、ど、そうもです?」

「え、マジで!?」

「本物のタトワンさんですか……?」

「こ、こんです!」


僕らがなぜこんなに驚いているか。


それは、この人が神出鬼没だからだ。それもものすごいレベルの。

目立つことは極力避けている人だけど、ある日彼の友人に進められて大会をしたら余裕の優勝をした。これを機に一躍時の人になるかと思えば、自分のチャンネルを作っておらず、だれかの配信には極稀に来る程度の人だった。今では、【1度見かけたら幸運が舞い込んでくるぞ】とも言われている。


そして、チャンネルを作ってないから当然名前もなく、みんなタトワンさんと呼んでいる。


まぁ、そんな人が来たらそりゃ動揺するよねって話。


「あ、あの技は適当にやっただけなんで、教えてと言われてもなぁ……」

「……きゅいあさんがキョドってるの、最高に笑えますね」

「たしかに、あたしもそんな見ないかも……」

「草」

「おい? そうらn」「……………」「……そうらさん、1文字でバカにしないでもらえます……?」


途中から小声になる祐希は置いといて。


「えっと……タトワンさん配信に顔を出すのは久しぶりですね!」




:アニカーうまい人がタトリスするって聞いたら、ちょっと気になってしまってですね

:すご……

:君たちはあのタトワンさんまで呼び込んでくるのか……

:ヤバいわ……

和泉 みか:すっごい……

:いやみーちゃんもいるんか〜い

:零くんは何個伝説を作るんだ……




「コラボのお誘いはとても嬉しんですけど、今は4人とも忙しいのでまたいつかお願いします!」

「「「お願いしま〜す!」」」


このあともタトリス配信は続いたが、1度の経験回数でも実力がかなり分かれるもので、きゅいあ、ぼく、そうらさん、りーの序列?は変わらなかった。











《あとがき》


お知らせです。


学生の私は本日より学校が再開しますので、投稿時間が朝間に合えば朝、間に合わなかったらおそらく午後4時以降になるかと思います。

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