　その日の夜。

　僕は、ご飯を食べながら考え事をしていた。

　まだミックスライブ３期生としてデビューしてないから、僕はまだ個人勢なんだよね。

　でも、確か最上さんは１週間後に全員のデビュー配信をする予定って言ってた。そして、それまでにはミックスライブに所属するにあたって、諸々の準備が必要。僕達は全員学生だから、事務所側が明日からかなり急いで準備してくれるらしいんだけど、それには僕たちももちろん頑張らないといけない。

　……あれ？　もしかして、今日を過ぎたらしばらく配信できないんじゃない？

　いやまぁ、別に所属した後はいくらでも配信できると思うけどさ。

　やっぱり、しっかりと個人最後の配信って名前でやっておきたくない？

　そんなことを考えていると、この時を待っていたかのように机においていたスマホが震えた。連絡先を交換しておいた最上さんからだった。

〔凪くん、言い忘れてましたけど、近いうちに所属するっていうことをリスナーさんに伝えておいてください！　視聴者さんも急に所属とか言われたらびっくりすると思うので〕

　よしっ、今日の配信のネタゲット！

〔それって今からでもいいですか？〕

〔え、いいですけどそんなすぐできるんですか……？〕

〔ちょうど今から何か配信しようと思っていたので！〕

〔あぁ、なるほど。では頼みました！〕

　これで今日の配信の許可もおりた。

　ただ、所属することを伝える配信なら、やっぱり当事者たちを呼ばないとだよね。

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