第23話.3人目のご到着
その後、祐希と10分くらい話してたら、どうやら3人目の人が来たみたい。
最上さんは、僕の知ってる人って言ってたけど、祐希以外で親しい人って言ってもみのくらいだしなぁ……。でも、みのがVTuberするのは想像できないし、さすがに違うか。
ん〜、でもそれならほんとに誰なのかわからないなぁ……。
そんな事を考えてたら、車のドアが開く。
そこから出てきたのは美少女…………美少女?
‹最上さん、最上さん。ほんとに僕が知ってる人なんですよね……?›
‹えぇ。ただ、おそらくこちらの方はネットで話したことがある程度だと思いますね。というより、きゅいあさんとリアルでも知り合いってことのほうがびっくりしましたよ……›
最上さんの耳に顔を寄せ、小声で確かめてみたけど、ネットでの知り合いかぁ……。
ネットでしか会ってなくて、女性の方。それってもしかして……。
いやいや、でもこの子はどう見ても中学生くらいにしか見えない少女だよ? さすがに違うか……。
「こ、こんにちは。ネットではそうらとして活動しています、
ポニーテールにまとめた長めの髪を激しく揺らしながら、頭を下げる百塚さん。
ってか、やっぱりそうらさんだったかぁ……。
「おぉ! そうらんじゃん! どもども!」
「こんにちは、そうらさん!」
「はっ! その声は変態さん「うぐっ!」に零様!? こ、こんにちはです!」
「あ、外では身バレも怖いし凪って呼んでもらっていいですよ!」
「そ、そうだな、俺も祐希でいいぞ!」
「変態さんを名前呼びするのは気が引けますが、わかりました! 祐希さんと凪さん、ですね。わたしのことも優奈でいいです! あと、凪さんはため口で構いませんよ? わたしは普段から学校でも敬語なので、このままですけど」
「あ、ほんと? それじゃあ、お言葉に甘えて」
「ゆ、優奈……? この際聞くけど、配信中の俺の変態さん呼びは戻らないのか……?」
「逆に戻るとお思いで?」
「ですよねぇ……はぁ、中学生から変態って呼ばれるのなかなかつらいな……」
「まぁ、祐希が悪い」
いやぁ、メンバー豪華すぎない?
自分で言うのもなんだけど、世界ランカー3人だからね。ミックスライブの本気具合がうかがえるよ。
まぁ、一般募集じゃない時点でかなり本気か。
ただ、ここの中に来る4人目ってのが想像つかないなぁ。
「お二人は、ここにいるってことはミックスライブに入るってことですよね?」
「俺はそういうこと」
「僕はまだ悩んでる段階なんだけど、一回来てから考えてみない? みたいな感じで言われたから来たんだよね」
「その状態でここに呼ぶってことは、絶対に凪さんを所属させるっていう本気さを感じますね……」
ほんとに僕もそう思う。
「お? 4人目も来たっぽいぞ?」
「わたしのところに迎えに来てくれた方が言ってたんですけど、絶対に皆さんが知ってる人だけど、あちらが知ってるかはわからないそうです」
「それって相当有名な人なんじゃない……?」
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