転生者の付き人
どーてーの独り言
序章:キリヤマの転生、付き人のユルリカ
第1話:運命の人見ぃ〜付けたぁっ!グヘヘ
???「ありがとう。」
彼は笑顔でそう言うと、???は慌てて剣を止めようとするが、
すでに首に降り掛かった剣が止まるはずもなく...
俺
「時は2019年3月9日!ふと日の長さを感じます!
そしてもうすぐ大学生となる俺(18)は卒業旅行に来ています!舞台はそう!
ディズ◯ーランド!!!シーじゃないよ」
友人の金子
「お前一人で何言ってんの」
俺
「↑こいつは友人の金子!金持ちだから金子だよ!」
金子
「勝手に俺の紹介始めるな。あとさっきから誰に話しかけてんの怖。
読者?ねぇ読者に話しかけてるの?」
俺「テンションが上がるとつい...」
金子「きも」
次のアトラクションへ行く間そんな会話をしていたそんな時、
突然主人公キリヤマの第一の人生に幕が降ろされる。
グサッ!
背中、刺された...のか!?クソ痛ぇな!おい!
背中の...ナイフかこれ!?
今まで食らったことのない痛みだ!まるで背中を刺されたような痛み!
ああ、そりゃそうか...って言うてる場合か!
死ぬ!まずい意識が朦朧としてきた。手にめっちゃ血ぃ付いてるぅ!
死ぬ間際のシュミレーションはしてきたが今日死ぬなんて思ってもいなかった!
遺言を!残さなくちゃ...父さん母さ...
俺の意識はここで途切れた。
ふと目覚めると雲の上...なんとなく予想がついていたが、ここが天国か。
?
「違いますよー」
振り返ると後光が差さっている女性が...俺が喋ろうとする間もなく女性は喋る。
?
「ここはいわゆる黄泉の国で御座います。
天国とは違い、本来は天国へ行くか地獄へ行くか、
閻魔大王が審判を下す場所になります。」
俺「てことはあなたが閻魔d...」
女神「違います。紹介が遅れました、私は"導き"の女神になります。」
俺「僕は桐山と申すものです、以後お見知りおきを。」
(導)女神
「いえ、今後関わることはないので大丈夫です。
ええと、私のやることは転生者に相応しき方に、
異世界に転生していただくのが基本的な役割ですね。それと...」
丁寧に挨拶したが女神はあっさりとした対応を見せた。
俺
「ちょっと待って下さいね。
凄い気になる言葉が聞こえてきたはいいんですがそれ以前に一応、
聞きたいことがありまして...」
(導)女神
「と言いますと?」
俺
「多分僕って他殺だとは思うんすけど、
一応僕の詳細な死因って聞けます?犯人の動機とか。
刺されたことは覚えてるのですが人の恨みを買うことは、
記憶している限りしてないと思うんですけど...」
(導)女神
「えと、ホントに聞きます?」
俺
「聞きます聞きます。」
(導)女神
「人違いです。」
俺
「え?」
(導)女神
「ですから、人違いなんですよ。」
俺
「ん?どゆこと?ヒトチガイ?」
(導)女神
「一緒にいた友人さんに間違われてしまったんです。」
俺
「なるほどねぇ〜、なら仕方ないか〜。って、ちょっと待ってください。
間違われたってことは、金子が殺されそうだった、ってことですか!?」
(導)女神
「そういうことになりますね。ですが、
友人さんが悪いことをしたわけでは...」
桐山は泣きながら、女神の言葉を遮るように言った。
俺
「よかったぁ。」
(導)女神
「え?」
俺
「あいつは悪い奴じゃないし、
何ならあんないいやつの代わりに俺が死ねるなら本望ですよ!」
(導)女神
(この人、感情がグチャグチャだ。言ってることは本心だけど、
いきなり全てを失って悲しまない人間などいないし、ましてや神でもそうだから...)
そう思いつつも女神は続けた。
(導)女神
「と、とにかく!詳細をお伝えしますね。
犯人は友人さんの金を狙った悪党どもなんですよ!」
俺
「ほう」
(導)女神
「犯人の動機は友人さんの財産。
犯行の仕方はですね、あなた達の進行方向に犯人の指示役、
後ろに犯人がいたんです。指示役からみて、右があなた、
左には友人さんが。指示役は、「左のやつをやれ。」と。
後ろにいた犯人は左側にいたあなたを刺し違えてしまったんです。」
俺
(さっきから女神さんが言ってたけど、俺人違いで殺されたんだ!あら理不尽。
てか犯人チームポンコツにも程があるだろ!)
(導)女神
「詳細はざっとこんな感じですね。では、本題に入りたいと思います。」
俺
「ゴクリ」
(導)女神
「それ擬音語じゃないんですね。
コホン、では、先程もお伝えしましたが、
あなたには転生してもらいます!異世界(というか別の星)に!
姿形、年齢も全部そのままで!」
俺「キタぁ!第2の人生ですね!」
(導)女神
「飲み込みが早くて助かります。
ではまず世界観を説明しますね。この世界の成り立ちから行きましょう」
俺
「結構始めからですね。」
(導)女神
「神は宇宙を作り、地球と似た惑星を何個か作りました。
あなたが行ってもらうのはその星の中でも一番大きいところです。」
俺
「どのくらいの大きさなんです?」
(導)女神
「大体地球の2倍位ですね。一日の長さが地球感覚で48時間になります。
ちなみに地球はいくつか作った星で、2番目に小さいです。
まあそんなことはさて置き、
この世界では魔王を討伐してもらうことが目標となっております!」
俺
「シンプル!」
(導)女神
「でもこのまま行くのも不安でしょう。なのでいい情報です!」
俺
「それは...」
(導)女神
「それは、現実のスペックが異世界のスペック(よりちょっと良さげ)
に影響されるのです!」
俺
「ほう?つまり...ドユコト?」
(導)女神
「あなたが行く世界では魔法や剣が使い放題!(人にはもちろんだめですよ)
そこらの魔物を倒す冒険者は、ザラにいます。
でも、到底地球の人スペックでは倒すことができません。
しかし!あなたは限られた転生者ですので、
元居た地球でも相当優遇された位置についていたでしょう!?」
俺
「限られた転生者...?」
(導)女神
「あっ、説明がまだでしたね。」
俺
「色々説明ガバいっすね。」
(導)女神
「お黙り。では説明を続けますね。転生者になれるのは、
日本全国の1%未満の方だけなんですよ。というのも、
日本でスペックの高い30歳以下の人、例えば頭が良い、運動神経バツグンとか。
顔は多少関係ありますけど。まぁとにかく、
30歳以下のスペック上位3%の方が亡くなった時に、転生者になれるのです。」
俺
「僕は運動神経も成績も平均よりは上の自覚あるけど、
30歳以下の上位3%に入るくらいなスペックは持ち合わせてないですよ?」
(導)女神
「想像力、動体視力という点がずば抜けておりますね。あっ、一回話を戻しますね?
まぁつまり、あなたは現実で上位3%のスペックなので、転生先の世界でも、
上位3%のスペックを持っているってことです。地球と転生先じゃ、
一般人の強さの平均が違うって話ですね。しかも、
転生先の冒険者たちの中の上位3%ですからね?当然、
冒険者は一般人より強いので、転生者は本当に、
素のスペックが中々の強さになっているんです。」
俺
「本当に中々の強さって...ややこし。」
(動体視力かぁ。言われてみれば...俺は60fpsも若干カクついて見えるしなぁ。
でもそれ異世界転生する上でいるスキルか?)
(導)女神
「まあまあいるスキルですよ。想像力は新たな魔法を作れたり智力が上がったり、
動体視力は回避力を上げるステータスになります。」
俺
「心読めるんですね...ところで、魔法創造力とかって、なんです?
そんなゲームみたいなステータスとかあるんですか?」
(導)女神
「ええ、ありますとも。参考程度にこちらの表を御覧ください。」
そう言うと女神は、一枚の紙を差し出した。
ステータス表 一般冒険者平均値Level30均一
攻撃力(物理、力。)200
防御力(物理防御力)150
魔力(MP。 どれだけ魔法を打てるかに関わる。)200
魔法質力
(魔法攻撃力や魔法障壁、治癒魔法、罠系魔法の成功率など、
魔法質力(以下、魔質)が低いと、魔法の汎用性が下がる)50
魔法防御力
(魔法への抵抗力。)70
智力
(頭の回転速度。また、魔法の術式を練り上げる際の速度に関わる。)50
魔法創造力
(新たなスキル、魔法を生み出すための力。魔法を自分流に発展させる力。)30
魅力(魅力依存の攻撃や魅惑系の魔法の質を上げる)50
(導)女神
「こちらが、大まかな目安となっております。
あくまで目安ですが、大体わかりましたか?」
俺
「ありがとうございます。
質問続きで申し訳ないんですけど、どのステータスがいりますかね?」
(導)女神
「最強を目指したいのなら、魔質が一番重要です。
実はこれ、魔力の節約にも使えるんです。」
俺
「魔力の節約?」
(導)女神
「例えば下位炎魔法
魔質が高いと威力が上がります。逆に魔質が低いと、
威力は下がってしまうんですね。
普通だと魔力消費5で10cm程度の火弾が出せますが、
魔質の値が300とかだと、30cmの火弾が打てます。
魔質が50だと5cmみたいな。
だから魔質が300の人が10cmの火弾を打ちたい時は、
魔力消費を3分の1に抑えることができるんです。
魔質50の人は2倍魔力を消費しなくちゃなんですけどね。
あと魔法障壁、まあバリアですね。バリアの硬度も魔質で異なります。
厚さは魔力消費を抑えればいいだけですが、問題は1mmあたりの硬さ。
色が薄ければ薄いほど脆く、濃ければ濃いほど固くなります。
これはスキルの
大まかな魔質を測りたいときはバリアを出させてみてください。
魔質についての説明は大体こんなものです、わかりましたか?」
俺
「はい、なんとなくは。えっと、
因みに俺の魔力と魔質ってどんくらいか分かったりします?」
(導)女神
「黄泉では人間は魔法を使うことができないので、バリアは出せませんし...
この場で全部測っちゃいますね。これに手を当ててください。」
そう言うと女神は水晶らしきものを取り出した。
俺
「これに手をかざすんですね!」
(導)女神
「作用で御座います。では測ります ...!?両方500!?
これって歴代の転生者の中でもトップクラスですよぉ!」
俺
「マジですか!それで他のステータスは?」
(導)女神
「体力2512 攻撃力347 防御力158 魔質500 速力208 魔力562
魔防101 智力81 魔法創造力500 魅力103です!」
俺
「さっきまで切りが良かっただけに端数が気になる...」
(導)女神
「しかもこれLv18時点でですよ!?」
俺
(異世界の冒険者の中でも上位3%はこんぐらいな訳か...)
「本当にどうでもいい事なんですけど、
橋○環奈の魅力の値ってどのくらいなんですか?」
(導)女神
「本当にどうでもいいな...まぁ1000くらいですね。」
俺
(1000年に一人の美女だもんな)
「じゃあ橋○環奈は転生者になれるんですか?」
(導)女神
「いいえ。魅力というのは言わば敵を惹きつけちゃう力でもあるんです。
惹きつけてもそれを倒す力量がないと、ただの足手まといになってしまうんです。
見た目橋○環奈でも運動成績だめな人と、見た目カスでも運動成績普通以上だと、
そっちの方が採用率高くなるんですよ。」
俺「ほえぇ、口悪っ」
(導)女神
「まぁでも、何千人と冒険者はいますので上位3%の冒険者なんて、
探せば100人以上いるんですよ。でも転生者は最強でいてもらいたい。そこで!」
俺
「まだあるんですか!?」
(導)女神
「異世界に行く上でのギフト、あります。しかも何でも。」
俺
「何でもぉ?」
(導)女神
「何でもです。しかし、異世界に行く上で、ですよ。例えば大金がほしい!
神が使うような武器が欲しい!女!超能力が欲しい!とかですよ!
あっでも、能力被りはだめですよ。例えば神が使う剣、
神器は何個もあるので貸せますが、同じ剣は出来ません。
炎を自由自在に出したいみたいな能力も一人にしか授けられません。
例えば既に一人いるのですが、他人の能力を奪いたいみたいな奴は、
その世界に一人しか存在しません。
あっ、でもそいつが死ねば次来た転生者は使えますよ」
俺
「ちょっとややこしいですけどまあいいか。
こんな能力持ってる人ってこの世界にいます?」
俺は女神様にとある能力の提案をした。
(導)女神
「...そんな馬鹿げた能力誰も思いつきませんよ?普通。まあいいです。
その能力作りますね。ただし、それだとあまりにも強すぎるので、
多少の制限は設けさせてもらいますよ?」
俺
「どの程度の?」
(導)女神
「それは異世界に行くときにお伝えしますね。
では手続きを行いますのでしばらくお待ち下さい。」
俺が選んだ能力それは... "力"の漢字が付くものを自由自在に操る能力!
だって考えてみろよ。ステータス表。全部に力の漢字がついているし、
再生能力とか、回復力とか語彙力とか適応力とか演技力とか!全部、
"力"の文字がついちゃってるんですねぇ。ってか何だよ魔法質力って。
(導)女神
「お待たせしました。手続きが完了したので、詳細をお伝えします。
最初に、能力の発現の仕方です!〇〇力起動!
みたいな感じで心の中で叫べばその力が発言するので。
後は感覚でなんとかしていただければ。それと、自在にと仰っていましたが、
1000倍〜1000分の1までとさせていただきます。例えば再生能力ですが、
即死でなければ再生します。首を跳ねられると終わりと考えてください。
演技力は人を騙す力とも捉えられるので、
嘘をつきたい時とかに使えば良いと思いますが、あくまで"嘘"ですので。
ク○ピカの"ダウジ○グチェーン"みたいなのには引っかかりますからね!
そして一番の制限と言って良いのがこれです。
他人にその能力を使うことが出来ないということです。
自分の魔法には能力の付与が可能ですが、
自分と物以外に能力を使うことは出できませんのでどうかご理解を。
あと、魔法のあり方とか、身分とかは現地の人に聞いてください!
えと、それとそれと!転生者には一等級冒険者以上の、"付き人"がつきます!
その道のエリートですので、じゃんじゃん頼ってくださいねぇ!
それでは、いってらっしゃ~い!」
説明多いな、とか思ってたら、
俺の下にはいつの間にかワームホールのようなものが出来ていた。
俺
「うわぁぁぁぁぁ!!!!」
ものすごい速度で落下したが無事着地!と思いきゃケツを強打したが回復力起動!
...みるみる痛みが引いていく...どうやら能力は本物のようだ。
ふと周りを見ると俺を民衆が囲んでいた。
まるで俺が来るのをわかっていたように。
??
「大丈夫ですか?」
俺に手を差し伸べてくれた女の子を見て確信した。
この子が先の女神が仰っていた俺の付き人なのだと。そして、瞬間理解した。
この子がキリヤマにとっての"運命の人"なのだと。
俺
「運命の人みぃ~つけた!グヘヘ」
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