【リメイク中】アネモネ~姉にかまって欲しくて~

ほしぼたる

1輪目 デンファレ

 ある日、息子のキューピットと遊んでいた愛と美の女神は、誤って息子が放った矢にあたってしまった。

 女神は偶然目にした人間の美少年に恋をしてしまう。

 女神の恋人である戦闘の神は嫉妬をしてイノシシへと変身し、狩りをしていた美少年を襲う。

女神は血を流し倒れた美少年を抱え涙を流した。

涙と血が混じり合った場所には美しい真っ赤な花が咲いていた…


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 ある街には噂になるほどに有名なとても仲良しな双子の姉妹がいた。


 姉は母親譲りの白い髪とフレッシュピンクの眼。とても明るい陽気な娘。

 妹は父親譲りの黒い髪とスカイグレーの眼。いつも姉について行く能天気な娘。


「お姉ちゃん待ってよー」


「もね。早くぅー」


 今日も姉妹は一緒に居た。

 商店街には元気な二人の声が響く。


「おばちゃんこんにちは!えっと…」


 一番に八百屋に着いた姉は母から預かったメモをポケットから取り出した。


「玉ねぎ3個とジャガイモ3個、人参2個ください!」


「はい。いつもおつかい偉いねぇ」


 注文を受けたおばあさんは袋を取り出しその中へ野菜を次々入れていく。


 そこへ急ぐ姉を必死に追いかけてきた妹がやっと来た。


「ハァハァ…お姉ちゃん速いよぉ」


「もぉ。体力ないなぁ萌寧もねは」


 そう言いながら姉は息切れをして肩を大きく動かしている妹の背中を撫でた。


「はい。292円ね」


 姉はまたポケットに手を突っ込むと300円を取り出しおばあさんへ渡したとたん次の精肉店へと走って向かってしまった。


「もぉー。お姉ちゃん商品とお釣り!」


 置いていかれた妹はおばあさんから商品とお釣りをもらうと急いで姉を追いかけた。


「今日も元気ねぇ」


 元気におつかいをする姉妹はすっかり街の名物になり、商店街にはいつも笑顔が絶えなかった。


━━━━

━━━

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時が経ち賑やかだったあの商店街には重々しい空気が漂っていた。

 そこには気を失ったボロボロの少女が3人。その3人を守るように立つ全体的に白が特徴的なチュールスカート、前立てにフレッシュピンクのリボンが3つ、フリルとリボンが付いた白いグローブ、まさに魔法少女の格好をした白髪の少女。

 彼女の目先には対称的に全体的に黒が特徴的なフレアスカート、前立てにスカイグレーのリボンが2つ、たくさんのミニリボンが付いた黒いグローブ、まさに悪役少女の格好をした少女が居た。


『なっ…なんで…』


 魔法少女は驚いた顔をしていた。


『フヒッフヒヒッ』


 一方悪役少女はニタァと笑い、頭が狂ってしまったのかゾンビのようにその場に立っている。


『どうしてよ!なんで…なんでっ!』


 魔法少女は悪役少女の肩を掴み少女を揺する。


『フヒヒッフヒ…』


 悪役少女は声が聞こえないのかずっと笑っている。


『なんでよ!とうしてよ!説明してよ!』


 魔法少女は顔をクシャクシャにしながら泣く。


 すると突然悪役少女は真顔になった。さっきまで四方八方を向いていた目が魔法少女を見る。


『もね?』


 悪役少女の目は瞬きをせず魔法少女をじっと見ている。


『おね…なんか』


『なに?』


 魔法少女は優しく聞き返した。しかし、その後に発せられたものは彼女が一番聞きたくない言葉だった。


『お姉ちゃんなんか!大嫌い!!』


 お姉ちゃんはあまりのショックに固まってしまった。

 その時を待っていたかのように悪役少女は魔法少女に攻撃を仕掛けた。

 しかし、それは叶わず攻撃が当たり前に悪役少女はどこからか飛んできた魔法によって吹っ飛んだ。


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【リメイク中】アネモネ~姉にかまって欲しくて~ ほしぼたる @mukkun0507

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