双子は動く

　「今回の世界はどんなのかな？」

ボクは片割れに話しかける。

「ありがちな世界ならぐちゃぐちゃにしてやろっか？」

片割れは笑いながら物騒な事を口にした。

ボクの片割れは白いのに、過激派。

まあ、別に楽しいからいいけどね。

「とりあえず、まずは冒険だよね」

「賛成ー。ありがちなギルドとかあるかな」

「だいたいあるし。あるんじゃない？」

そんなたわいない言葉を交わしながら、ボクらは歩く。真夜中の森を、談笑しながら。

そんなボクらは、格好の獲物だろう。

「グルルァァ！！」

突然、熊のような、それにしては明らかに異常なバケモノが襲いかかってきた。

少し驚く。その時間に熊は片割れに迫って…

「……………あ、『熱線』」

我に返った片割れに熱線に焼かれ、真っ二つとなる。

「あー、びっくりした」

「ほんとね。まあ、攻撃されてたとしても傷1つないだろーけど。」

「まー、油断してたね」

「もーちょい気をつけとくか」

ボクらはそう言いながら、森の中を歩いて、森の外を目指した。

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