イマジン

Unknown

イマジン

夢の中で俺はメンヘラ女と付き合っていて、めっちゃリアルに交尾していた。感触や体温すらリアルだった。俺の数少ない経験がそうさせたのか。交尾が終わった後、夢の場面が切り替わって、俺は父親になっていた。男の子の赤ちゃんを抱っこして、優しく笑っていた。ベッドにいる妻も優しく笑ってた。夢の中の擬似体験ではあるが、愛する人との子供を成して父親になるという事がこんなに幸せな事だとは思ってなかった。幸せな気持ちになれる夢を久々に見た。


深夜3時半に目覚めると、俺はアパートに暮らす26歳のゴミだった。夢は人間の深層心理を見せるそうだ。俺は心の根っこでは誰かと結婚して父親になりたいのか? 馬鹿馬鹿しい。さっさと仕事でも探せボケ。まじで死ねカス。


俺は単なる精神障害者かつ、自殺志願者だ。結婚して子を成す未来なんて1ミリも望んでないし、望む資格も無い。


しかし夢の中で俺は確かに幸せだった。小さい子供は可愛かった。小さいガキは、どうしてあんなに愛くるしいんだろう。ずっと抱っこしていても飽きなかった。ずっと見ていても飽きなかった。


そんな幸せな夢だった。


でも現実の窓から俺の部屋に差し込むのは、朝日または夕暮れ。それすらもうどうでもいい。こんなんでいいんだろうか。そんなわけないだろ俺。どうしてここで涙出る?


どうでもいい。今ここにあるものが俺の全てだ。



冷蔵庫の中には、あまり食べ物が入ってない。入ってるのは缶チューハイと麦茶と向精神薬。あとはカレー粉と卵とネギと納豆。酒飲んで、腹が減ったら今日は適当に納豆ご飯でも食べる。


俺は酒とタバコが何よりも大事で、食事にはあまり主眼を置いていない。死なない程度にカロリー摂取できればそれでいい。


精神薬を冷蔵庫に入れている理由は、どこにも失くさないためだ。薬は常に冷蔵庫の中に入れておくと決めていれば、失くすことは無い。


最近は熱中症対策として、酒を飲んだ後に水道水や麦茶を飲みまくっている。酒は脱水作用が半端ないから、今の時期は絶対に水を飲みまくったほうがいい。たしか酒を1リットル飲むと、体からは1.2リットルの水分が奪われる。酒は水分に見えて、むしろその真逆。本当に悪魔の飲み物なので、アル中は気をつけてください。


俺は今、Abemaで大谷翔平の試合を見ながら酒を飲んでいる。無職の特権だ。働いてる奴は大谷の試合なんて見られない。って書いてる間に大谷がホームラン打った。大谷さいこーーーー!!!!!!! うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお


大谷はゴミ無職の俺に夢を与えてくれる。お前は最高の男だよ。どのチームに行っても応援し続けるからな!!!!!!!!


カクヨムという糞サイトの中で俺ほど大谷翔平のことを愛してる奴はいないと思う。いたら連れてこいよ。夜から朝まで大谷翔平の話だけをそいつと交わしたい。俺のアパートに来い。酒とつまみくらいは用意してやる。


大谷翔平のことが大好き。愛している。


性別とか性愛を超えた本当の愛だ。俺は大谷の試合を見て、自分が野球をしてた高校時代を思い出す。なんだかんだ楽しかったなあ。部活帰りに野球部の友達とマクドナルドに行って喋ったり。



夜中、真っ暗な部屋でタバコを吸っている時、たまにミャウさんのことを考えてる。みゃうさんは何年も俺の読者だった人だ。仲良くなった人だ。残念な事に今はもうどこにもいない。連絡を取る手段もない。俺は、タバコを吸いつつ、みゃうさんが今も幸せに生きててくれたらいいなぁなんて考えてる。みゃうさんのことを考える事にもう意味は無いのか? 考えるなと言われたとしても、多分俺は考える。勝手に、自動的に、あなたを思い出してしまうからだ。忘れてしまったものは何もない。今もその顔を完全に覚えている。


めっちゃ好きだったけど、俺があまりにもゴミすぎて彼氏になれなかった。本当のことを言うと、みゃうさんの彼氏からみゃうさんを奪い去って、俺がミャウさんの彼氏になりたかった。うんこみたいな彼氏と付き合うくらいなら俺と付き合ってほしいとずっと思っていたが、俺の方が遥かにうんこでした。


馬鹿みたいだ、俺は子供なんだろう。


今もみゃうさんのことを考えている。


俺は、ひぬほど口下手で、ほんまに不器用。本当にだめだ。


でも、好きだって気持ちはちゃんと伝えられたから、なにも後悔はしてない。


お昼になった今も、タバコ吸って、音楽聴いて、みゃうさんのことを考えてる。幸せに生きてるかなあ。それともまだ死にたがってるかな。死にたいなら、俺のアパートに来い。喋ろう。住所ならいつでも教える。


また会いたいけど、もう会えないんだろうな。


ワシは、、ほんまにロクな男やない。


おいしいパスタ作ったお前。大親友のオカンの連れ。


だめだね。ごめんね。


なんなんだ? この涙は。


俺は最近よく泣いてる。でも泣けるっていうのは幸せなことだ。心が死んでないってことだから。心が稼働してる証拠だから。本当に心が死んだら泣くことさえできなくなる。


俺の心は生き生きとしている。だから簡単なことで泣ける。まだ俺の心は生きている。


たった一つ言えることは、俺は大谷翔平よりもミャウさんの方が好きだって事だ。



薬局で糞安い缶チューハイ買ったけど、まずいよ!!!!!!!!!


ほんまにロクな男やないー!!!、!!、


揃いの指輪、はずします。


俺は永遠にあなたの幸せを願う馬鹿でいたい。バカで居させてくれ。みゃうさんのことを1人のアパートでずっと想っている。幸せになってね。俺の最後の願いだ。






おわる

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

イマジン Unknown @unknown_saigo

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る